その16

<16-1>がんを「味方」にする生き方(小林博)

肺がん検診は日本では行っているが、欧米では実施していない。韓国でもやっていない。肺がんはいま、がん死の中でもっとも多いのだから、肺がん検診は当然行われてしかるべきである。にもかかわらず、両国で差が出るのは、がん対策への考え方に違いがあるからだ。実は肺がんは転移しやすいがんだから、検診で仮に早期に見つけたつもりでも死亡率の減少にはつながらない。

<16-2>死体を科学する(上野正彦)

普通白骨化するのは空気中で3ヶ月、土中では2、3年程が目安とされている。

<16-3>不勉強が身にしみる(長山靖生)

みんなが100歩前進しているとき、自分だけが50歩しか進まなければ、進んでいるにしても、結局は50歩の退却をしているのと同じになってしまう。

<16-4>人間にとって成熟とは何か(曽野 綾子)

今日の日本で普通に見る高齢者は、どうやら食べることはできる。雨の漏らない家もあって、死ぬまで住んでいける。しかし、目的がない、という状態なのだ。この空しさほど辛いものはない。退屈というものは、死ぬほど苦しいものだ、と言った人さえいた。

<16-5>カルロス・ゴーンが語る「5つの革命」(長谷川洋三)

学んだことは5つあります。第一にアイデンティティの重要性です。第二はマネジメントには、単純明快さ、シンプリシティがいかに重要化ということです。第三は、日本ではとくにビジョンが重要だということです。第四にモチベーションの向上です。第五に重要なのは価値観です。

<16-6>ギャンブルの経済学(佐藤仁)

どうしてスペードのエースだけが他のエースよりマークが大きく、おまけにごてごてとした飾りがついているのだろうか。これはイギリスでカードに税金がかけられたときの名残りなのだ。1711年、一組のカードのどれか1枚に税金を納めた証拠にスタンプを押すことが決められ、それがスペードのエースだったというのである。

<16-7>オバサンだってセックスしたい(岩下志麻子)

すべては場所です。場所。場所さえ選べば、この世にもてない人なんていません。逆に言えば、すべての場所で持てる人もいないのです。

<16-8>うなぎでワインが飲めますか?(田崎真也)

赤ワインの常温は、食事時に快適に感じる23度の室温のことではなく、夏でもひんやりとしたヨーロッパの室温の18度くらいのことを指しています。だから日本の部屋(レストランなど)の温度は高すぎるのです。

<16-9>「自分の木」の下で(大江健三郎)

大人の自殺と子供の自殺の違う所は、子供の自殺は、生き残る者たちに決して理解できない、ということです。なぜかといえば、子供にとって、―取り返しがつかない! ということは絶対にないからです。

<16-10>野菜作り名人の知恵袋(加藤義松)

きゅうりの苗は自根の苗と接木苗がが出回るが、家庭菜園では自根苗を育てたい。接木苗はカボチャを台木にしているので皮が硬くて食味があまりよくない。本来のきゅうりの美味しさを味わうなら自根にかぎる。

<16-11>やめたら(大橋巨泉)

後藤達彦の至言があります。「競馬は”売る人”が儲け、”買う人”が損をして成り立つもの」といいます。売る人とは、馬券を売るJRA、馬を売る生産者、そして新聞を売る新聞社だそうです。買う人は当然ファンと馬主ですね。

<16-12>出世しない技術(梅森浩一)

病気の半分以上はストレスから来ているのだとか。人生の大半を会社で過ごす以上、そこでのストレスをいかに減らすかがどれだけ大切なことなのか、いまさら言うまでもありません。

<16-13>韓国が漢字を復活できない理由(豊田有恒)

漢字を復活すると、それらの過半数が、本来の中国起源ではなく、日本起源だと説明しなければならなくなるからで、当局も頭の痛いところである。

<16-14>投資信託にだまされるな!本当に正しい投信の使い方(竹内美奈子)

リスクというと、一般的には「危険」という意味で使われますが、投資の世界では「期待した収益からの変動幅」の事を指します。たとえば、外国株式のリターンは5%、リスクは20%となっています。これは外国株式に投資すると5%の収益が期待できるものの、統計的には約3分の2の確率で目標とする5%から上にも下にも20%ブレる可能性があるという意味です。

<16-15>モチベーションストラテジー(小笹芳央)

組織の新陳代謝(とくに人材の代謝促進)をいかに行うかは非常に難しい課題である。この10年、多くの企業内で進行してきた雇用形態の多様化(契約社員、アルバイト、パート、派遣社員、業務委託)は、正社員と非正社員を区別して、後者を環境変化に対する吸収弁とする動きである。

<16-16>お金で世界が見えてくる!(池上彰)

ミャンマーには名字がなく、アウンサンスーチーという一連がすべて名前です。本人も名前の間に「・」を入れないでほしいと希望しているそうですが、建国の英雄である父アウンサンの名前をもらっていることもあり、日本のマスコミはアウンサンとスーチーの間に「・」を入れるのが一般的なので、この本でもアウンサン・スーチーと表記します。

<16-17>伝承農法を活かす家庭菜園の科学(木嶋利雄)

原産地に適応進化したキャベツは集団を好み、ハクサイは孤立を好む性質があります。

<16-18>コレステロールは高いほうが病気にならない(浜崎智仁)

なぜファッションモデルは、みなやせているのか。それは他でもなく、ファッションショーのメインは洋服を美しく見せることにあるからだ。もしもモデルがポッチャリ美人であれば、洋服を見るのを忘れてしまうだろう。そうした事態を避けるために、故意にノンセクシャルな、やせた女性をモデルに配しているのである。

<16-19>男と女のワイン術(伊藤博之・柴田さなえ)

ワインには、女性が注いだら幸せになれない、との言い伝えもあるのです。それと最後は必ず女性に。最後の一滴は、幸せの一滴だからです。

<16-20>どうすれが本当においしい料理店に出会えるか(西部一明)

イタリアは白も黒も産出しますが、黒トリュフはあまり好まず「フランスにでもくれてやれ」とばかりに輸出に回します。彼らは北イタリアから中央イタリアにかけて産出される白トリュフを尊び、北イタリアのアルバ産白トリュフ、トュベール・マニャトゥム・ピコを最高としているのです。

<16-21>100億稼ぐ超メール術(堀江貴文)

すぐに確定的な返事が書けるかどうかは別にしても、とりあえず「メールを読んだ」ということを相手に伝えておくことだ。今すぐ判断はできなくても、後日判断するということを伝えるのが、大事なのである。

<16-22>歴史からの発想(堺屋太一)

「勝てる組織」のリーダーにとって既成概念=規制の権威を取り除いて、新しいことを考えたり、提案したり、実行したりしやすい雰囲気、つまり、有能な人材が頭角を現し、腕を振るいやすい環境を作ってやることがいかに大事かがよくわかる。

<16-23>クレーム対応の実際(中森三和子、竹内清之)

苦情3変の原則 ①人を変える ②時を変える ③場所を変える。

<16-24>失敗のメカニズム(芳賀繁)

阪神淡路大震災以後、TOTOでも地震による落下物の問題をこれまで以上に重要視することとなり、1997年8月から「下げてとめる」タイプの水道栓の製造を始めた。TOTOの方針転換により、日本のレバー式水道栓論争は「下げて止める」に軍配が上がったわけである。

<16-25>昆布と日本人(奥井隆)

昆布だしの「うま味」成分のグルタミン酸は、母乳の中にも豊富に含まれています。私たちが昆布の「うま味」に懐かしさを感じるのは、生まれて直ぐ口にする母乳のうま味が刷り込まれているからです。