カマキリ(その2)

  益虫と害虫の一騎打ち。結果は? 益虫の圧勝!! わが菜園にとっては、非常に喜ばしい結果であるが、1対無数では素直に喜べない。害虫の方が圧倒的に多い。しかし、これで確実に1匹は減らすことができた。カマキリが毎日どのくらいの量の害虫を捕獲しているのかは不明であるが、できることなら大食漢であってもらいたい。しかし、体型を見る限り、あまりそうではなさそうである。さらに、動きはゆっくりとして、それほど大量にカロリーを消費していそうにないので、あまり大きな期待は寄せにくい。

 去年はタバコガが大量に発生し、ミニトマトの実が青いうちから徹底的に食べられた。ほとんどといっていいくらい穴があけられている。遠目にもわかるくらい、丸いはずのミニトマトが変形している。それらは確実に穴をあけられている。ミニトマトは穴をあけられても、傷口を修正しながら成長を続ける。色付くが中身がほとんどない状態になってしまう。食べる側の幼虫も、あまりにも多く発生したため競争が激しいのだろう。ほとんどのミニトマトは軸のすぐ横の部分から侵入されている。中央や先端まで行く時間が惜しかったのだろう。うかうかしていると他の幼虫に先を越されてしまうので、最も近いところから侵入しているのであろう。タバコガの幼虫はミニトマトの中身を食べてしまう最悪の害虫である。

 タバコガを仕留めたカマキリは、誇らしげにこちらを向いてポーズをとっている。どうだ、といわんばかりである。本来ならもっと早々に、むしゃむしゃと食べてしまうのだろうが、菜園主に一度見せてやろうとでも思ったのか、見えやすい位置まで出てきていた。できることなら、もう少し早い時期から活躍をしてほしかったが、こればかりはこちらからの一方的なお願いなので強くはいえない。お腹がかなり大きいのでメスではないかとひそかに期待しているが、さて結果はどうであろうか? もっとどんどん食べて、栄養を付けて大量に子孫を残してほしいものである。そのためには、産卵した支柱や枝などはしっかりと翌年まで大事に保存させてもらうことを約束する。

 それにしても、頭上にいるカマキリを逆光で見ると迫力がある。これでは写真写りが悪いのでフラッシュを使用して写りをよくした。残念ながらインスタ映えとはいかない・・・。長年やっている家庭菜園であるが、カマキリが捕食しているのは初めて見た。生存し続けている以上、何かを食べているとは思っていたが、これほど迫力があるものとは思わなかった。小さな菜園内でも、毎日昼夜を問わず激しい生存競争が繰り広げられているのだろう。とはいえ、この菜園の生態系の頂点に立つのは菜園主である(と思いたい)。このことはすべての生き物にしっかりと認識してもらいたい。そして、菜園主に対しては尊敬の念と思いやりをもって接してもらいたいものである。あまりにも目に余る行動が多すぎる。

<カメラ目線?>