ヒョウタンの栓

<シイタケ>

 

<ナスビ>

 

<ピーナツ>

 

<チョロギ1>

 

<チョロギ2>

 

<変な鳥>

 

<展示スペース>

 

 わがアトリエには、一生かかっても作品として処理できないほどのヒョウタンがある(菜園コラム:千成瓢箪参照)。見るのも嫌になるくらいある。では、なぜそこまでしてヒョウタンを作ったのか? できたものはしょうがない、というのが正直な気持ちである。菜園内で収穫したものは確実に処理をする、というのが基本原則である。野菜、果物は確実に食べきる。ヒョウタンのように食べられなく、かつ形が残るものに関しては、処理をして利用できるようにする。ということで、大量に収穫できたヒョウタンを確実に処理した結果である。少しずつではあっても、いずれこれらを使った作品を紹介していくつもりである。

 まずは手始めに、これらの中でも大きなものを展示用にすることにした。展示といっても、あらためてこれらを展示するような場所はわが家にはない。所狭しとものが置かれたアトリエの壁面に、ランディングネットを展示しているスペースがある。ここに上書きするような形で、手前に吊るすのである。

 ヒョウタンにものを入れればこぼれないように栓をする必要がある。コルクを削って栓を作るのは簡単である。しかし、これではわがアトリエに置くには芸術性に欠ける。ヒョウタン一つ一つにぴったりと合う栓を木で作った。シイタケ、ナスビ、ピーナツ、チョロギ、変な鳥(端材の形状でそれが最も似つかわしかった)などである。これらをカラフルな紐で吊るせば、十分見るに耐えられるものになった。

 ここにずらりと並んだヒョウタンを見ていると、それぞれ個性のある形をしていることがわかる。気品を感じるもの、ずっしりと重量感のあるもの等、いろいろである。見る人それぞれで好みが分かれるところである。ヒョウタンは昔から栽培され、愛好家が多いだけに、それなりの評価の仕方というものがあるようである。「最もバランスのとれた形は、置いた時の下のふくれが7、上のふくらみが5、そしてくびれの太さが3の割合とされる。(ヒョウタン文化誌:湯浅浩史)」というのがある。早速、わが作品の採寸を実施してみたが、ぴたりと当てはまるものはなかった。やや下膨れといったものが多かった。それでも十分鑑賞に値するきれいな形である。ついでに、わが体型も採寸しようかと思ったがやめることにした。ヒョウタンを見た後ではショックが大きすぎる。もう少し、キュウリやナスビ、ダイコンに目が慣れたころを見計らって測定することにしよう。