その20

<20-1>スノーデン日本への警告(エドワード・スノーデン、他5名)

ポケットに持ち歩く携帯電話が居場所や一緒にいる人などをすべて記録しています。人類史上初めて、人々の日常生活に関する個人情報のすべてを政府が収集し保存することが、技術的にも経済的にも可能になったのです。

<20-2>パンデミック(小林照幸)

H5N1型強毒性鳥インフルエンザは、血液の循環によって、全身感染を引き起こし、脳、肺、肝臓、腎臓など全身のあらゆる臓器を冒し、毛穴をはじめ皮膚からも出血させる。

<20-3>おいしさを科学する(伏木亨)

人間が最初に味わうダシは胎児期の羊水であると味の素の研究グループは述べている。同グループらは実際に人工的に母親の羊水を合成した。貝の潮汁のような味がするという。

<20-4>汚染される身体(山本弘人)

水銀には金属の水銀と、アミノ酸と結びついたメチル水銀があるが、このうち毒性が強いのはメチル水銀である。メチル水銀は高級なマグロ、カジキ、クジラなどで高く検出される。食物連鎖によって、小さな魚を食べる大型魚ほど蓄積していく傾向があるからだ。

<20-5>政府は必ず嘘をつく(堤未果)

なぜ、東京都は都民の反対を無視して、瓦礫の受け入れと焼却を強行したのか。そして、入札とはいえ、なぜ東京電力のグループ企業が瓦礫の焼却をすることになっているのか。設立以来、東電に天下りした官僚の約半数を、東京都幹部が占めている(2位は経済産業省)。そして東京都は、東電の大株主なのだ。

<20-6>こんなに使える経済学(大竹文雄)

1989年から11年間の記録を見ると、7勝7敗の力士が8勝6敗の力士に対して何と8割近い勝率を残している。驚くことにその勝ち越した力士が、次の対戦では同じ相手に負けやすいというのも、やはりデータが示しているのである。前の場所で7勝7敗になった力士が、次の場所で同じ相手と対戦した時の勝率は4割とほぼ半減している。何か力士の間で勝ち星の取引があるのではないかと受け取れる結果である。

<20-7>植物からの警告(湯浅浩史)

竹はびっしりと根を張りますが、あまり深くありません。木に比べると浅い。斜面の竹林は、大きな地震で揺れると、竹の根が張っているところだけ揺すられて雪崩のように流されてしまう恐れもあります。大雨が降って、竹林の根の下までが十分に水分を含んでしまうと、そのまま雪崩のように流されてしまう。

<20-8>情報のさばき方(外岡秀俊)

染料業界の事情通は、こう本音を漏らしてくれました。「来年の流行色は、今年最も在庫の多い色になることが多い」

<20-9>50歳からの定年準備(河村幹夫)

第一の定年は、他人が決める「雇用定年」。第二は、自分が決める「仕事定年」。第三は、神様が決める「人生定年」である。

<20-10>不祥事は、誰が起こすのか(植村修一)

不祥事は必ず起きることを前提に、その頻度を下げるべく、日頃から思考訓練を行い、感度を高めると共に、十分なチェック体制を構築することです。思考訓練の重要なテキストとなるのが、過去の事例や他の組織で起きる事例、いわゆる「他山の石」です。

<20-11>おいしいハンバーガーのこわい話(エリック・シュローサー 、チャールズ・ウィルソン)

内容がつまらなくて、賃金が低くて、手に職がつかない仕事は”マックジョブ”と呼ばれている。オックスフォード英語辞書、アメリカンへリテージ辞書、メリアム-ウエブスター辞書には、マックジョブとは、賃金が低くて、出世の機会がほとんどない仕事だと書かれている。

<20-12>質問する力(大前研一)

1985年に、その後の時代の変化を特徴付けることになる3つのことが起こりました。1つは、ゴルバチョフの登場、2つめは、プラザ合意、3つめは、ウインドウズのバージョン1の発売です。

<20-13>外国語を始める前に(黒田龍之助)

世界には、お互い通じてしまうほど似ている言語がある。チェコ語とスロバキア語、ヒンディー語とウルドゥー語、インドネシア語とマレーシア語などは、別の言語であるにもかかわらず、コミュニケーションが成立してしまうくらいお互いよく似ているといわれる。反対に、中国語やアラビア語などはバリエーションが多く、違いも大きいことがあり、同じ言語の方言どうしのはずなのに、全く通じないことさえある。

<20-14>御社の営業がダメな理由(藤本篤志)

センスは掛け算で、知識は足し算である。

<20-15>賢く老いる生活術(中島健二)

カナダでは、「年金をもらう」とは言わないそうです。「預けておいたお金を返してもらう」のだそうです。

<20-16>すべての疲労は脳が原因(梶本修身)

前頭葉が小さいほかの動物、たとえばライオンは獲物を追いかけるとき、どれだけ空腹であっても疲労感を眼窩前頭野で自覚したらアラームに従って追いかけるのをやめます。前頭野が発達していないヒト以外の動物では、意欲や達成感より疲労感というアラームを優先して行動するのです。それゆえ、ヒト以外の動物では過労死することはないというわけです。

<20-17>食料争奪戦争(浜田和幸)

オーストラリアにおいては、生産される食品のほぼ半分がごみとなっている。また、イギリスの場合は消費者が購入した食糧の3分の1は食べられることなく破棄されている。

<20-18>太ったインディアンの警告(エリコ・ロウ)

成人女性のテレビ視聴と肥満、糖尿病の関係を6年間にわたって追跡調査をしたところ、1日のテレビ視聴時間が2時間増えるごとに肥満になる確率は23%増大し、糖尿病にいたる危険も14%増大していました。

<20-19>ダメな奴でも「たたいて」使え(後藤芳徳)

釈迦やキリストでも弟子は10人ほどしかいなかったわけです。通常マネジメントでも、6~7人までしか直轄で管理はできないとされています。

<20-20>仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか(山本ケイイチ)

活性酸素の影響は、シミやシワなど肌に出やすい。エアロビクスダンスのインストラクターのように有酸素運動ばかりしている人たちが、体つきは若々しいのに肌はボロボロで、老け顔の印象を受けるのはそのためだ。

<20-21>日本に「宗教」は要らない(ネルケ無方)

「自分の命を、自分の意志で始末する」という。しかし、それは本当に自分の意志か。それは頭の中で考えているだけで、体全体を見ていない。細胞の一つ一つが私であり、それが外ともつながっている。自分の意志で自殺するといっても、自分の意志で死ねる人はいない。なぜなら、本当に自分の意志だけで死ねるものなら、その人はその場で呼吸を止めればよい。しかし、それはできない。頑張っても1分や2分が限界で、そのあとはまた呼吸を始める。人は息を止めて死ぬことはできないのだ。それができないのは、首から下の自分は「生きたい!」と叫んでいるからだ。

<20-22>ねぎを首に巻くと風邪が治るか?(森田豊)

1972年、吸血したガンビアハマダラカの腸内の血液を調べたところ、O>B>AB>Aの順で検出されたとのことです。白井良和氏という人の試験結果は、ヒトスジシマカを用いて、前腕に止まった蚊を調査する方法で同様の結果(O>B>AB>A)を得ており、O型がA型より有意に刺されやすかったとしています。

<20-23>グルメの嘘(友里征耶)

1万円の料理を出す店を例に挙げます。一般に適正原価率は30%といいますから、大まかではありますが、経費を考えなければ粗利は7000円となります。このお店で、仕入れが5000円のワインを15000~20000円で売ったとしたら。レストランの主役である「料理」より、粗利が稼げてしまうことになります。

<20-24>気象病(村山貢司)

体温が42℃以上になると、脳細胞が凝固し、半熟のゆで卵と同じように、冷やしても元に戻らなくなってしまいますから、平常の体温から見た許容範囲は非常に狭いのです。

<20-25>犬と話をつけるには(多和田悟)

喜ぶものとともに喜び、泣くものとともに泣きなさい、と聖書に書いてあります。ほとんどの人は、喜ぶものとともに喜ぶ方が簡単だと思っています。そこが、あえてキリストがこの言葉を出した意味だろうと思います。実際には泣くものとともに泣く方が簡単です。宝くじで3億円当たった人に、心から「よかったね」といえますか?人生すべてうまくいっている人と一緒に喜べますか?それが人間の弱さであり、罪なのです。悲しい人、辛い人に何かをしてあげる自分はよい人です。でも、誰かをよい人にするために、世の中に重荷を負う人がいるわけではありません。