菜園コラム

   

 家庭菜園をやってみると、いろんなことがわかる。まず、自然には多くの虫や雑草が存在するということを、いやというほど知らされる。住宅街にもかかわらず多くの虫が生きており、雑草の種があちこちから飛んでくるのである。ただ、アスファルトやコンクリートで覆われた部分が多く、土がむき出しになっている部分が少ないから気が付かないだけである。春になれば、それはそれは多くの雑草が、これでもかといわんばかりに一斉に生えてくる。なかなか見事なものである。もっと見事なのは、虫から身を守るすべを知っていることである。家庭菜園に生える雑草を虫が食っているのを見たことがない。おそらくまずくて食えないのであろう。なかなかしたたかである。虫に関しても、これもまた不思議なことに、どこからともなくやってくる。しかも自分の好みの野菜ができるころにやってくる。その野菜を植えないとその虫は見当たらないのである。ただし、ナメクジとダンゴムシは1年中いて悪さをしている。今のところ、虫のつかない野菜や果物、あるいは虫が食ったとしても人間が食べるのに影響しないものを中心に栽培することにしている。そうしないと、虫との戦いが勃発するからである。この戦いに勝利しようと思えば、農薬を使わざるを得なくなる。これは今のところ使いたくない。健康上の問題というよりも、自然と共存するためのバランスを崩したくないからである。そのため、栽培できる野菜の種類は限られてくる。こうして何とか今のところは虫たちや雑草と共存できている。