その13

<13-1>1秒もムダに生きない(岩田健太郎)
 
今でも多くの医師は、徹夜で当直した翌日も普通に仕事をしています。外来業務をこなし、手術をしています。徹夜明けの人間の頭脳は、酒を飲んで酩酊している状態に近いそうですから、皆さんは気をつけないと、酔っぱらいの医者から薬を出されたり、手術を受けていることになるのです。
 
<13-2>おいしいハンバーガーのこわい話(エリック・シュローサー 、チャールズ・ウィルソン)
 
1年間に肥満が原因で死ぬアメリカ人の数は、自動車事故で死ぬ人の倍以上だ。
 
<13-3>羞恥心はどこへ消えた(菅原健介)
 
女性が裸でいるところを誰かに見られたとき、真っ先に隠すのはどこか。日本人は胸を隠し、西欧人は下腹部を隠し、アラブ人は顔を隠すというものだ。
 
<13-4>最後の2年(浅井隆)
 
有事の際に金が使えないというのはありえないような話だが、調べてみると理由がわかった。金は見た目で誤魔化しやすいため、外側だけ金で中は鉛といったような金の偽物が大量に出回ったのだ。それで皆が金を信用しなくなり、使えなくなったらしい。
 
<13-5>情報のさばき方(外岡秀俊)
 
人が持っている情報には深浅があり、深い人ほど話したがらない。
 
<13-6>働くということ(ロナルド・ドーア)
 
経営者は解雇が権限乱用でないことを証明するために、裁判所へ以下の4点に関して証拠を持っていかなければなりません。すなわち、人員整理が本当に企業にとって必要であったこと、解雇を回避するために事業転換や労働者の配置転換など他の選択肢をまじめに検討したこと、解雇の人選が客観的に見て合理的であったこと、それから、労働組合、あるいは従業員代表に一部始終を説明したこと。
 
<13-7>怒らないこと(アルボムッレ・スマナサーラ)
 
お釈迦様は「自分の心を、ひびがひとつ入った鐘にしてみなさい」と言っているのです。ひびが入っていたら、たたいても鐘の音はしません。どんなに攻撃を受けても、こちらからは怒りの音は出さないことです。
 
<13-8>企画書は1行(野地秩嘉)
 
企画書は平板に書いてもダメです。読ませたいところは簡潔に、データは緻密にと、濃淡をつけなくては。そして、大切なところは1行で表現する。
 
<13-9>御社の営業がダメな理由(藤本篤志)
 
大多数を占めるであろう標準的な人間は、やはり、性格が急に変わったり、能力を飛躍的に伸ばしたりすることは非常に少ないのです。それゆえに、強いモチベーションを持たない成人の個人能力の開発のために、時間と資金をかけて研修や啓蒙活動を行なっても、見合った結果を売ることは、なかなか難しいというわけです。
 
<13-10>食べても平気?BSEと食品表示(吉田利宏)
 
多くのメーカーは、食べられる期間の6~7割で期限にするので、本当は1.5~2倍の期間、食べられます。
 
<13-11>環境問題のウソ(池田清彦)
 
気象庁が1989年に発表したレポートには「地球全域の平均海面水温の長期変動は、太陽黒点数の長期変化とよく対応している。
 
<13-12>出世しない技術(梅森浩一)
 
社長さんによる「ゲーム感覚」とは、次の3つに分類することができるそうです。①自分が好きなことか②ルールが確立しているか③やればやっただけむくわれるか。これがそろっていれば、楽しんでビジネスができ、才能ある人たちが会社に残ってくれます。
 
<13-13>ボスと上司(梅森浩一)
 
「おだて」は一発芸です。あなたは相手をたとえ普段からよく観察しなくても、1回は言えます。しかし「ほめる」、しかも「ほめ続ける」となると話は別です。そのためには、ちゃんとあなたは相手を平素から観察していなければならないからです。そして、あなたからほめられた部下は、その事実に気がつくのです、いつも見ていてくれることにです。これがとても大事です。
 
<13-14>経営者の条件(大沢武志)
 
役員への登用になると、組織の中で人間的に信頼されうる「器量」や人間的資質に、より重きがおかれることが明らかになった。いわば人間的資質を問う浄化作用が、わが国企業組織の昇進人事のメカニズムの中にビツトインされていたのである。
 
<13-15>嫉妬の世界史(山内昌之)
 
たしかに鴎外にはフェアでないところが多々ある。公器を使って私怨をはらすといって悪ければ、自分の一方的な被害意識や妬心を虚構やエッセイに託して語るやり方は、生涯変わらなかった。
 
<13-16>不運のすすめ(米長邦雄)
 
囲碁でも将棋でもそうだが、ある局面を見た時に、第一感で浮かぶ最善手というのがある。とりわけプロ棋士の場合は、パッと浮かんだ手が95%ぐらいの確率で最善手で、だいたいその手を指す。だが、残りわずか数%ほどの誤差が勝負を分けることが多い。だから用心して読むのである。
 
<13-17>グルメの嘘(友里征耶)
 
大間のマグロの旬は、11月から年末まで、引っ張っても正月明けで終わります。
 
<13-18>コピー用紙の裏は使うな(村井哲之)
 
コスト削減に取り組む優先順位は、多くのコストがかかっているものの中で、まずその数字が標準からかけ離れているものからです。標準との乖離が大きな部門こそ、すぐに削減に手をつけるべきで、最も大きなコスト削減金額が予測されます。
 
<13-19>サバがトロより高くなる日(井田徹治)
 
サメは人間などの哺乳類や他の硬骨魚類と違って体の作りが原始的なため排泄物を体外に捨てる仕組みが充分に発達していない。このため、老廃物の尿素が体内に溜まりやすく、肉はちょっと古くなると尿素から出たアンモニアの臭いがする。
 
<13-20>脱税(大村大治郎)
 
日本では、他人の申告書を作ることができるのは税理士だけ、と定められている。税理士から見れば、税務署が自分たちの仕事を無料でしていることになる。事実、税理士会からは、納税相談をやめるように国税当局のほうに何度もいってきている。しかし、この納税相談をやめてしまうと、申告をしない人が山のように出てしまうので、やめるにやめれないのである。
 
<13-21>会社の値段(森生明)
 
上場会社の経営者たるもの、理不尽だと思われる買収や株主提案に対しては正々堂々正面から受けて立たねばならない、という自由市場の掟です。経営陣の保身を助ける法制度はありません。自らの経営理念、戦略、中長期の計画をきちんと株主に開示し、株価を適正水準に保つ努力をきちんと行い、最後は株主の多数決に身を委ねる。会社経営者の取るべきスタンスはこれに尽きる、といっても言い過ぎではありません。
 
<13-22>脳の栄養失調(高田明和)
 
味細胞は非常に新陳代謝が速く、ラットでは10日で入れ替わるほどです。新陳代謝には細胞の遺伝子の分裂が不可欠で、その分裂にかかわる酵素には亜鉛が必要です。亜鉛は300近くの酵素の活性化にあり、細胞の若返りになくてはならない物質です。亜鉛が不足すると、細胞がうまく分裂できず、味細胞のコピーが正確にできなくなって、味覚異常になります。
 
<13-23>おいしさを科学する(伏木亨)
 
ヨーロッパでは昆布の代わりに、トマトからうまみ成分のグルタミン酸を得ていた。
 
<13-24>SNS的仕事術(鶴野充)
 
なぜ個人がメディア化してきたのでしょうか? 大きく分けて、技術的要因と社会的要因の2つが考えられます。技術的要因とは、誰もが簡単に高いコストをかけずに情報発信できるようになったこと。社会的要因とは、終身雇用・年功序列が崩壊し、社会の変化や流動性が加速するなかで、「会社・組織」ではなく「自分・個人」として社会とつながりを築いていきたいと考える人が増えたのではないかと見ています。
 
<13-25>犬と話をつけるには(多和田悟)
 
パピーウォーキングの時代を終えて盲導犬訓練所へやってきた犬のうち、実際に盲導犬になるのは3割から4割といわれます。よく、偉い犬から順番に盲導犬、家庭犬、野良犬と下がっていくと思っている方がいますが、事実はそうではありません。盲導犬になる犬は、「安全範囲」と「管理範囲」のどちらも中庸であることが望まれます。あまり神経質ではなく、あまり無防備でもない犬です。