梅干し

 

 家庭菜園に毎年赤紫蘇が自然発生する。今年は特に発生が多い。それも一か所に発生するのではなく、あちこちに発生する。今までは雑草と同じように引き抜いて捨てていた。しかし、今年はあまりにも多く発生しているので、有効利用を考えていた。昔ながらの赤紫蘇を使った梅干しを作ることにした。そこで、赤紫蘇を一か所に集め栽培をすることにした。あまり大きな梅だと、失敗したときにショックが大きいので、小ぶりの梅を使うことにした。健康のため減塩を基本とする。しかし、あまり塩を減らすと、梅雨の間にカビが生えてしまうらしい。そこで、やや減塩気味の塩分10%程度の梅干を作ることにした。うまく育った赤紫蘇を塩もみし、漬けている梅に投入した。梅酢に触れると、一気に紫がかったきれいな赤色に変化した。

 カビが生えることなく無事に梅雨を乗り切り、めでたく土用干しとなった。梅の表裏を2日間かけて干し、もう1日、と欲を出したのがまずかった。天気予報では、まだ台風の影響が出る予定ではなかったが、急に雨が降り出した。しかも丸1日降っていた。ふと見ると、雨がかからないはずなのに、ザルの下からぽたりぽたりと雫が落ちている。梅干しの塩分が湿気を吸って水滴となり、それがしたたり落ちていたのである。ザルを部屋に入れ、エアコンを除湿にして扇風機を回した。ようやく梅干し表面の水滴を取り除くことができた。幸いにも翌日はからりと晴れたので、再度梅と赤紫蘇を天日干しした。よく乾かしたものを瓶に詰め、梅酢を戻して保存した。土用干し中の雨で、1%程度の塩分が抜けたかもしれない。より健康的な梅干しになりそうである。3か月もすれば塩分がまろやかになり美味しくなるだろう。瓶の中を見つめているだけで、2杯くらいは御飯が食べられそうである。

 今年は赤紫蘇の種を取ろうと、1本だけ残してある。ところが、徐々に青紫蘇に変化を始めた。やはり、早い時期に収穫し、梅と一緒につけておかなければならないようである。土用干しが終わってから、赤紫蘇を入れるというようなレシピも見かけたが・・・。青い梅干しでは御飯1杯でも無理かもしれない。

 

  

           <赤紫蘇> 

      <土用干し>

 

 

      <完成!>

     <赤?青?>