大寒波(その2)

 2018年1月、大寒波の到来である。2016年にも大寒波がやってきたが、それ以来である。前回以上の破壊力である。井戸水、上水共に凍結し昼過ぎまで水が出なかった。幸いにも配管の破裂は免れたが、水を使えないためにアトリエでの作業は支障が出た。昼過ぎから雪が降り出し、1時間程度で峠は越したが積雪量は5cmに達した。駐車場の屋根は20cmを超える積雪の場合は雪降ろしをするように注意書きがしてあるが、5cmでもミシミシと音がしていた。雪の厚みで光が遮られ薄暗くなってしまった。菜園は一面真っ白で、はっきりとわかるのはニンニクの葉と、成長のいいところのムギは先端が見えているだけである。タマネギは雪の重みで倒れているのか全く見えない。

 気温も相当に下がっており、アトリエは早朝で1.2℃と、今年最低室温を記録した。菜園内の池は完全に凍っており、手で叩いたくらいではびくともしない。恐る恐る乗ってみたが全く問題としない。こうなると、どうしてもその厚みを確認したくなるものである。大型のハンマーを持ち出し叩き割ってみた。割ってびっくり、なんとその厚みは3.5cmもあった。これは前回の大寒波と同じ厚みである。残念ながら記録更新とはならなかった。例年のことながら、メダカの安否が気づかわれるが、2016年は無事に乗り切ったので今年もその生命力に期待したい。

 今年は幸いにもレモンはすでにすべて収穫済みで、菜園への影響はなかった。菜園内を覆っているネットに雪がべったりと張り付き、重みでネットがたわんだくらいで済んだ。早めに気が付き、ネットを揺らして雪を落としたので影響はなかった。このまま気が付かなければ、ネットを支えている支柱が折れてしまっていただろう。

 この寒波で菜園内はものすごい霜柱である。歩くとザクザクという音がすごい。ムギが持ち上がり、根が切れているかもしれない。今季2度目のムギ踏みをする必要があるかもしれない。プランターのイチゴは全く姿が見えない。完全に雪に覆われている。寒風にあたるよりは雪をかぶっていた方が温かいかもしれない。

 エアコンやストーブを使うことで、アトリエ内は一気に温度を上げることができる。あっという間に、何事もなかったかのような生活を取り戻すことができる。しかし、菜園内の越冬野菜や果樹たちはじっとこの寒さに耐えているのである。そうであるからこそ、まだ肌寒い3月ごろのわずかな気温の上昇でも、一気に春を感じ芽吹くのだろう。この暖かなアトリエで、創作活動もせずうたた寝をしていては、春のありがたさがわからないのも無理はない。

<メダカ池>

 

<菜園>

 

<イチゴプランター>