カマキリの逃避?

わが菜園では毎年カマキリの巣が2、3個見つかる。野菜の支柱は栽培が終われば撤収することになる。その時はよほどの不都合がない限り、同じような条件のところへ移動させて春を迎えるようにしている。剪定が必要な果樹ではその部分を雨のかからないところへ移動させている。実際に、その巣から生まれて出てくるところは見たことがないのであるが、毎年この営みが続いているところを見るとうまくいっているのであろう。

 カマキリはわが菜園では優秀な昆虫で、多くの害虫を食べてくれる。幾度となくその雄姿にお目にかかった。生まれてすぐのころは小さく、この大きさで食べる餌があるのかなと心配したものである。むしろ菜園内に多くいるクモの餌食になるのではと気をもむことのほうが多い。初夏になると体も大きくなり、立派な狩人といった感じに育ってくる。菜園内でも生体系の頂点近くで君臨し始める。このころになると、姿を見かけるたびに思わず笑顔がこぼれるようになる。

 そんなカマキリであるが、最近異変が起こっているように感じることがある。菜園内に獲物が減ったのか、仲間同士の競争が激しいのかは不明である。害虫に関しては、栽培している野菜が今まで通り、多くの被害を受けているところを見ると減っているとは思えない。仲間同士の競合についても、それほど多くのカマキリが菜園内を闊歩しているところは見ていないので可能性はないと思われる。

 その異変は突然やってきた。菜園作業をスムースに行うために、駐車場に洗濯機と流し台を設置した。ある日、その流し台の淵に1匹のカマキリがいた。大きさは1.5cm程度である。まだ生まれて間もないころである。菜園内にあるはずの巣からはかなりの距離がある。もしそこで生まれていたのであれば、ここまで来るのに相当な時間を要しているだろう。生きているということはその間にも食事はとったのであろう。ここでの生活は難しいだろうと思い、菜園へ戻してやろうと思いながらも、ちょっと他の作業をしているうちに見失ってしまった。しばらく周りを探したが見つからなかった。

 それから数週間して再度流し台に現れた。大きさは3倍くらいになっていた。ここでそこまで成長できる餌が捕獲できるのが不思議であった。同じ個体かどうかはわからないが、成長具合からは同一であろうと思われる。なぜ、菜園内での生活を放棄したのか。ここでのほうが昆虫を捕獲しやすいのか? それとも肉食をやめ、菜食主義に変更したのか? 最も心配するのは、菜園内の環境が変わり昆虫たちの生態系が変化したのかもしれないということである。カマキリを頂点とする生態系が崩れ、さらにその上に君臨する天敵があらわれているかもしれない。再度菜園内を詳しく調べると同時に、パトロールン頻度を高めようと思う。

<石鹸の香りがいいな―――>

 

<ここは涼しくて最高!>