その5

<5-1>微分・積分を知らずに経営を語るな(内山力)

ビジネスでは、縦軸・横軸を使ったグラフをよく書きます。このとき、必ず”知りたいもの”を縦軸、”それを知る上で必要なもの”を横軸とします。

<5-2>日本料理の贅沢(神田裕行)

調理法を考える時、鱗のある魚と鱗のない魚では違いがあります。鱗がある魚は、鱗で外敵から身を守っていたり、鱗が壁になっているので、実は皮が薄いのです。逆に、鱗がない魚は皮が分厚い。海面近くを泳いでいる魚はみな皮が薄いのですが、皮のすぐ下に皮下脂肪が多いのです。だから焼き魚にするとすごくおいしい。

<5-3>やってはいけないストレッチ(坂詰真二)

血管には血液が逆流しないように「弁」がついているのですが、下半身の血液の流れが滞って、静脈の血液が増えると、弁がその重さを支え切れなくなって壊れてしまうのです。残念ながらこの弁は、一度壊れると戻すことはできません。

<5-4>数え方でみがく日本語(飯田朝子)

縦の長さ1に対して横の長さが3のときは「1本」と数え、横の長さが2にまでなると、もはや私たちはこれが細長いものだとは捉えなくなり、「1個」の数え方へと転換するのです。

<5-5>失敗の整理術(田中宏)

官僚からの説明で最も大切なのは、これが本当にすべてなのか、ということだ。都合のいい情報だけをこちらに伝えていないか。そこを疑わなくてはならない。彼らは嘘はつかないが、ほんとうのことも言わない。嘘を付けば責任を問われるが「それは重要だと考えていませんでした」と逃げることはできる。だから、私は疑問に思う箇所についてはしつこく尋ねることにしている。

<5-6>勝負食(石川三知)

血管年齢は、血圧を測ることである程度判断することができます。血圧の上下の差が適正にあれば(一般的な目安は40前後)、弾力性が保たれている。

<5-7>プロフェッショナルの条件(P・F・ドラッカー)

現存する最古の修辞論、プラトンの「パイドン」によれば、ソクラテスは「大工と話すときは、大工の言葉を使わなければならない」と説いた。

<5-8>他人と比べずに生きるには(高田明和)

分を知るというと、何か実力のない人に過大な目標達成はあきらめよといっているようにとられるかもしれませんが、そうではありません。分を知るということは、「足るを知る」ということです。つまり、今の自分は十分に与えられている、これでよいのだと思うことです。終戦時の首相だった鈴木貫太郎大将は、「足るを知る者は富む」という「老子」の言葉を座右の銘にしていました。

<5-9>柔らかい企業戦略(嶋口充輝)

マーケティングはいかにして夢を売るのか。これには3つの側面がある。一つは、画期的な新製品という形を持った夢だ(テレビ、自動車、ウォークマン)。二つ目の夢の形は、既に存在している商品なりサービスに新しい意味を与えることだ(スターバックスコーヒー)。三つ目の夢の形は、象徴である。これはエモ-ショナルな形を持って現れる。ある意味では信仰に近い世界である(コカコーラ、ハーレーダビッドソン)。

<5-10>サルが食いかけでエサを捨てる理由(野村潤一郎)

人間はサルの一種のくせに、ずいぶん塩分に強い。つまり塩っ辛いものを食べても平気。というより、塩辛いものを欲しがります。こんなに塩辛いものを食べて平気な生き物は、陸上にはめったにいません。

<5-11>ジムに通う前に読む本(桜井静香)

体脂肪率の適正値はある程度おさえておく必要があります。成人男性では4%を、成人女性では12%を切ると生命の危険があります。また、「肥満」と判定される値は男性で25%、女性では30%です。適正値は成人男性30歳未満で14~20%、30歳以上で17~23%、成人女性30歳未満では17~24%、30歳以上では20~27%です。

<5-12>男の品格(川北義則)

品性に関して、直木賞作家の伊集院静さんが実にいいことを言っている。「私はもうとにかく品性。それを確立させれば、あとは何をしてもいいと思っている。品性って何かっていうと、目の前にあるものを取りに行かないことなんだ。今は物がたくさんあるけど、すぐ手を出すからおかしいことになる」

<5-13>男は匂いで選びなさい(山元大輔)

体が対称だと何がいいのか、といえば、対称な体を持った雄(男性)は免疫機能に優れ、強い肉体の持ち主だからいいのだ。

<5-14>日本の「水」がなくなる日(橋本淳司)

地下水は誰のものかと考える場合、「公のもの」であるという「公水論」と、私のもの」であるという「私水論」に分かれるが、イギリスやアメリカでは地下水は「私水」と考えられている。イギリスでは「地下水は地権者に権利がある」とされる。地下水は土地に付属する動産で、土地所有者=水所有者ということになる。一方で、地下水を公水と考える国も多い。たとえば、イスラエル、ギリシャ、ポーランド、イアタリアなどだ。

<5-15>勝負心(渡辺明)

将棋はミスをした方が負ける勝負である。その意味では、ミスの少なさを競っているわけだが、コンピュータは、そもそもミスをしない。この点において、すでにフェアな勝負ではない、とも言える。

<5-16>決算書(五十嵐明彦)

どのようなケースでも仮払金が多いのは望ましいことではなく、特に中小企業の貸借対照表を見る上で、仮払金は重要な項目の1つになる。

<5-17>マクドナルドと日本(G.リッツア、丸山哲央)

POSデータは今売れているモノ、売れていないモノは示すが、明日売れるモノは教えてくれないのである。死に筋のカットには使えても売れ筋の開発に直接結びつくわけではない。では単品管理は商品開発と無関係なのかといえば決してそうではない。要はデータを読む人間、組織の能力の問題である。

<5-18>中国人にだまされない7つの方法(石平)

中国の一般国民に対して、「あなたが職業倫理がないと感じる職業は何ですか?」というアンケートを実施した。すると、職務怠慢や職権濫用などが目立つ職業として、1位医者、2位警察、3位教師、4位弁護士、5位公務員、6位記者、7位会計士、8位学者、というような結果が出た。社会全体のために奉仕することが求められている職業ばかりである。ところが、そういった公共性の高い職業のほうが、中国では逆に最も信用されていない。

<5-19>野茂英雄(ロバート・ホワイティング)

野茂を高く評価しているニューヨーク・ヤンキース首脳の一人が言った。「現行システムに反旗を翻すほど勇気のある日本人選手は、野茂しかいない。彼がいなければ、誰もアメリカ行きを実現できなかった。野茂がみんなのために門戸を開かせたのだ」

<5-20>賭博と国家と男と女(竹内久美子)

組織の指導的立場にある男が好色でないことは、断じてあってはならないのである。好色であることは優れた指導者の最大にして必須の条件であると私は思っている。

<5-21>日本が好きすぎる中国人女子(櫻井孝昌)

中国人はネット上で、日本語でアニメを視聴していることが大きい。彼らは高いヒヤリング能力を自然に身につけている。話すことや書くことに比べて、聞くことは全く問題ないという中国の若者は少なくない。

<5-22>わかる会社法(小林英明)

定款の記載事項には、その記載が欠けると定款全体が無効となってしまう「絶対的記載事項」、記載がなくても定款自体が無効となることはありませんが、記載がなければその事項について効力が認められない「相対的記載事項」、定款に記載せず他の方法で定めてもよい「任意的記載事項」とがあります。

<5-23>自分の始末(曽野綾子)

料理と旅には、人が生きる上で不可欠の要素が、いくつか含まれている。第一に予測する力である。第二に料理にも旅にも分類が常に必要だ。第三に、捨てる決断である。第四に、一つずつ片づけるという単純化である。第五に、これが一番大切なことかもしれないが、完全を望まないことである。

<5-24>ビール職人、美味しいビールを語る(山田一巳、古瀬和谷)

理想を追求して、何かを作っていくというのは面白いんです。そう思い続けて飽きないことが、職人にとって一番大切なことかも知れません。

<5-25>酒とつまみの科学(成瀬宇平)

日本酒の蔵元のほとんどが、日本酒に合うつまみとして魚介類をすすめるといわれる。