トマトのずり下し栽培

 毎年ミニトマトを栽培している。今年も例年にならって7本の苗を植えた。7本という数字には大きな意味がある。食べる量としては、5本程度で十分すぎるほど収穫できるのである。しかし、今までの経験からすると、必ずといっていいくらい1、2本は不作の苗がある。その予備ということが第一義、そしてもうひとつが害虫である。ひどい時はほとんどの実が青いうちに穴をあけられてしまい収穫できなくなるからである。この2点を避けるために7本という数の苗を植えている。したがって、何事もなくすべてが充実した実をつけたときは大変である。毎日直径25cmのざるに一杯のミニトマトを食べなければならないからである。これが2ヵ月続くのである。その後は徐々に量は減ってくるが、いい苗にあたると10月まで続く。それでも飽きることはないので、根っからトマト好きなのだろう。

 そんなトマトが今年も大量に実をつけた。例年よりもやや多いかもしれない。トマトは雨に弱い(実が割れる)ので、ビニールの屋根をつけ、その中にネットを張って育てている。毎年のことなので慣れが災いし、ネットの固定で手を抜いてしまった。ある朝菜園へ行き、その変化にびっくりした。ビニール屋根の天井まで伸びた木の先端が、半分程度の高さにまで下がっているのである。ミニトマトの木は自立するほど茎がしっかりしていないので、ネットに固定して育てているのである。そのネットがたるんだので、木そのものがしゃがみこんだような状態になってしまった。木全体の重量でネットを支えている支柱が折れてしまったのである。大急ぎで支柱を交換しようと思ったが、あまりの重さにネットが持ち上がらない。しょうがないのでこの位置で支柱を補強することにした。木の下の部分はとぐろを巻いたようにぐにゃりと曲がっている。極端に下がったところは茎が折れている。折れても裏側の皮はつながっている。処置として、これ以上折れないようにひもで固定した。トマトは非常に強い植物なのでこれで十分に育つと判断した。

 例年であれば、ビニール屋根の上端に到達した時点が栽培の限界であったが、今年は下にずり落ちた分さらに多くの実を収穫することができた。今後はこの方法を改良し、ある一定の高さに到達すると、木全体をずり下す栽培をしていこうと思う。これにより収穫量は確実に数割増しとなる。

<根本でぐにゃり>

 

<奥でぐにゃりの次は手前でぐにゃり>

 

<折れても関係なし!>