その12

<12-1>サルが食いかけでエサを捨てる理由(野村潤一郎)

たいがいの人は生まれ変わるとしたらいちばん強い動物になりたいと思っちゃうかもしれませんが、いちばん強い動物にはいちばん強い動物なりの苦労があります。つまり、狩ができなくなったら死ぬんです。食われるほうにしてみれば、食われたら死にますが、食われないように逃げていればいいだけの話ですね。食うほうの動物は、食うために狩をし続けなければ死んでしまう。日常としてどちらがきついかといえば、狩をするほうだと思います。大勢で、そこに生えている草を食べて、たまに逃げるだけの生活のほうが、ずっと楽だと思いますね。だからどの動物も一方向からだけ見ないで、多方向から見た場合、五分五分なんじゃないでしょうか。そう考えると人間も、「幸せな人」「不幸な人」と区別されますけれど、どちらもそれなりの幸福や不幸はあると思います。

<12-2>65歳定年制の罠(岩崎日出俊)

ピーター・ドラッカーは「退職した人たちの多くが、退職後直ぐに、自分たちの欲していたものは、長期休暇に過ぎなかったことを知る」と述べていますが、「ゆっくり」「のんびる」するはずだったゆとりの時間が、実はとても苦痛だと感じるようになる人も多いのです。

<12-3>なぜ宗教は平和を妨げるのか(町田宗鳳)

フロイトは人類の侵略的性向は、本能的なものであり、取り除くことができないと返答している。

<12-4>部長!ワイシャツからランニングがすけています(ドン小西)

サイドベンツの背広っていうのは、そもそも乗馬用に使われていたもので、切込みが2本入っているだけに、センターベントより動きやすい。したがって活動的なイメージを与えるんだ。この活動的なイメージが、時には「遊び服」という印象を与えることがあるんだよ。ビジネスではともかく、冠婚葬祭などのフォーマルには避けたほうが無難なスーツなんだよね。

<12-5>賭博と国家と男と女(竹内久美子)

放蕩の中でも一番いけないのが賭博である。賭博が資産を減らしていくスピードは、芸者遊びや食道楽なんかの比ではない。賭博なら一夜にして全財産をすってしまうことだって可能である。家も田畑も、妻だって子どもだって、自分自身だって賭けられる。

<12-6>ワークライフバランス(坂東眞理子)

煙草の煙には4000種以上の化学物質が含まれ、200種類以上が有害物質であるといわれています。砒素や農薬のDDTなども含まれているのです。

<12-7>由伸・巨人と金本・阪神崩壊の内幕(野村克也)

ヨソ者は相手にしないのに、生え抜きの選手なら、能力や仕事ぶりは関係なくコーチにしてしまう。それが阪神という球団だ。こんなことをやっていては、阪神は絶対に優勝できない。

<12-8>ボスと上司(梅森浩一)

日産のゴーン氏は、出井氏との対談の中で、「3段はしご」の例を用いて次のように話されています。「リーダーが危機に対応するには「3段はしご」を上る必要があります。1段目は「見通し」を持つこと。2段目は「人々の支持を得ること」。そして3段目は「結果」です」

<12-9>知られざる水の「超」能力(藤田 紘一郎)

硬水地域と軟水地域で、人の気性にもかなりの違いが出てくるのである。軟水地域は、まず農業国が多い。日本も今でこそテクノロジーの国だが、もとは農耕によって経済と食を支えてきた国だった。農耕民族は、基本的に穏やかで激さないものである。争いを好まず、物静かな平和主義者が多い。対照的なのが硬水地域である。硬水が流れる地域は、狩猟民族の守備範囲であることが多い。

<12-10>間違いだらけの野菜選び(内田悟)

化学肥料には成長が早い、収量が増える、甘みが増すという利点があります。しかし、同時にリスクもあります。その一つが硝酸性窒素です。がんの引き金になると言われています。

<12-11>人は見た目が9割(竹内一郎)

人間は前髪を垂らすと、3~4歳は若く見えるといわれる。

<12-12>食の世界遺産(小泉武夫)

冷酒の中にチフス菌、コレラ菌、赤痢菌を入れると、各々の菌は20~90分間もそこで生きていたのに、ぬる燗(40℃前後)では4分以内で全滅。ややぬる燗(45℃ぐらい)では即死または1分以内に全滅。熱燗(55℃)では即全滅した。

<12-13>わかる会社法(小林英明)

役員が死亡してもその責任(損害賠償義務)はなくならず、その責任は相続されます。たとえ、相続時に違法であったとの指摘がなされておらず、相続放棄等の手続きとることが事実上不可能であったとしてもです。つまり、役員を経験したことのある親が死亡したら、その相続人はすべて株主代表訴訟を起こされるリスクがあることになります。

<12-14>男のマナーにはツボがある(城田美わ子)

通夜、告別式で「御仏前」が使えるのは仏教の宗派の中でも浄土真宗だけです。表書きで使い勝手がいいのは「御霊前」です。浄土真宗以外の仏教各派はもちろん、神式でもキリスト教式でも「御霊前」が使えます。ただし、不祝儀袋にはすの花がついているものは仏式限定となります。

<12-15>脳の栄養失調(高田明和)

インスリンがあると、トリプトファンが効率的に脳に摂りこまれるのです。インスリンはブドウ糖を摂取することで分泌されますから、肉とともに糖分、砂糖などを摂るのが望ましくなります。欧米では食事の後でデザートとして甘いものを食べたり、コーヒーに砂糖を入れて飲んだりしますが、これはまことに理にかなっているのです。

<12-16>そんな食べ方ではもったいない(山本益博)

私が始めての店で一番安いコースを注文するのは、その店の料理への姿勢を知るには、まず基本のメニューを食べてみるのが一番だと思うからです。

<12-17>上司につける薬(高城幸司)

人はなぜミスを犯すのだろう。理由はいろいろ考えられるが、共通していることに、「緊張の欠如」があるのではないだろうか。

<12-18>座右のゲーテ(斉藤孝)

失恋は、観念から言えば、もう作り上げてしまった作品、それ以上進まない作品である。振られて、とっくに終わっているのに、ずっとそこにかかずらわっていたらストーカーだ。恋もひとつの作品としてみて、終わったら冷淡になることだ。終わってしまったら新しい作品、すなわち新しい恋のプランを練れば、執着しないでいられるはずだ。

<12-19>癌では死なない(稲田芳弘、他2名)

多くの男性では、30代になるころには前立腺にいくつかのがん細胞ができており、70代になると、男性の2~3割に潜在性の前立腺癌があるといわれている。そして、80代になれば、ほとんどの男性が前立腺癌細胞を持っている。しかし、実際に癌の症状が出るところまで進む人は比較的少ない。

<12-20>部下を動かす人事戦略(金井壽宏/高橋俊介)

GEの会長であったジャック・ウエルチ氏は、「能力のあるものにはチャンスを与えよ。貢献があったものには報酬で応えよ」といっている。また織田信長の言葉にも、「功ある者には禄を与えよ。徳ある者には地位を与えよ」というものがある。

<12-21>ビール職人、美味しいビールを語る(山田一巳、古瀬和谷)

ビールの飲み口と喉ごしをよくするポイントの一つは、じつは米なんです。副原料にコーンスターチのほかに米を使っていますが、この米が、日本のビールならではの繊細な飲み口と喉ごしをつくり出す上で大きな役割を果たしています。

<12-22>ナンバー2が会社をダメにする(岡本浩一)

事故や不祥事に共通する要素として私が自信を持って申し上げられる要件が2つあります。その1つは、大きな不祥事は上層部指導で起こるということ。もう1つは、組織風土に問題のある場合が多いということです。

<12-23>どこまでやったらクビになるか(大内伸哉)

会社において社員の利益はどのように位置付けられているのでしょうか。社員の保護を法的に図るのが労働法であるといえます。ただ労働法は、ぎりぎりの局面では会社法の前に無力となります。

<12-24>プロが教える問題解決と戦略スキル(相葉宏二)

成功したコンサルティングと成功しなかったコンサルティングの分かれ目は何かを後から突き詰めて考えると、「いい戦略をつくれたかどうか」という問題はほとんどない。むしろ分かれ目は「本当に企業の人々のものの考え方を変えることができたかどうか」に依存していることが多い。

<12-25>口説きの技術(山路徹)

昭和の日本映画を支えた小津安二郎監督は「1行で要点を書けないようなものは永遠に見る側に伝わらない」ということを言われています。