その27

<27-1>ビールはゆっくり飲みなさい(藤原ヒロユキ)
 
日本の場合、ビールを「熱処理」していなければ「生ビール」と表示していいことになっています。キリン・ラガーとサッポロ・ラガーは熱処理をしているので生ビールではありませんが、そのほかの銘柄はすべて生ビールなのです。
 
<27-2>殿様の左遷・栄転物語(榎本秋)
 
戦国時代や江戸時代であっても、あるいは現代の企業であっても、「後継者を誰にするか」というのは人事の重要ポイントである。単純に考えれば一番優秀な人間を選べばいいような気がするが、現代のこの階級のない社会でさえ、実際のところ本人の能力よりもそれ以外の要因のほうがしばしば重要になるのだから、封建社会である江戸時代ならば何をかいわんや、である。
 
<27-3>「わからない」という方法(橋本治)
 
定年というのはゆっくりくるが、人事異動やリストラは、突然やってくる。しかし、「ゆっくり」であろうと「突然」であろうと、やって来るものはやって来る。つまり、人生に「壁」はつきものなのである。そこで自分の運命を呪うか、「しょうがねー、また一から出直しだ」と腹をくくるか - 選択肢は2つに1つであり、作家という作業は、後者を選び続けなければならないものなのである。
 
<27-4>リクルートのDNA(江副浩正)
 
”人間万事塞翁が馬”というが、人生には、自分ではどうにもならない巡り合わせがある。あれこれ考えたり、じたばたしたりせず悠々としていれば、めぐり合わせでまたよいこともある。
 
<27-5>株式投資これだけはやってはいけない(東保裕之)
 
最も腕利きだったディーラは、「損きり」が一番上手だった。
 
<27-6>快適習慣の落とし穴(田上幹樹)
 
私の経験では5年生存率が悪く、手術に高度な専門的技術(一種の職人芸)が必要な食道、膵臓、胆のう、肺などの手術は専門医院にお願いした方が、患者さんの術後QOL(生活の質)はよいように思う。
 
<27-7>仕事をするのにオフィスは要らない(佐々木俊尚)
 
時間こそが唯一の希少価値のあるものだと人々は気づくようになります。時間は作り出すことはできないし、人からもらったり、あるいは自分の余った時間を人に販売することもできません。余った時間を将来のために貯金しておくこともできません。時間は本当にわずかしかなく、金よりもダイヤよりも貴重なものなのです。
 
<27-8>タバコ狩り(室井尚)
 
タバコにかかっている税金はなんと5種類もあります。まずは国のタバコ税があります。これはタバコ1本あたり3.557円かかります。次に「都道府県タバコ税」で、1本あたり1.074円、3番目が「市町村タバコ税」で3.298円、4つ目が「タバコ特別税」。これは「国債整理基金特別会計」に組み込まれる、つまり、国債償還に充てられているわけです。1本につき0.82円。そして、最後にかかる税金が消費税です。20本で300円のタバコのパッケージひとつの中にこれらの税金が189.17円と60%以上が税金であるということになります。
 
<27-9>歯の健康学(江藤一洋)
 
唾液は、歯に対しカルシウムイオンやリン酸イオンがほどよい濃度で溶解している溶液であり、成分として抗菌物質や緩衝物質を含んでいる。
 
<27-10>ほんとの野菜は緑が薄い(河名秀郎)
 
無肥料、動物性肥料、植物性肥料のにんじん3種類をビンに入れました。最初に腐ったのは、動物性肥料の野菜でした。ひどい腐敗状況でした。植物性肥料の野菜はそこまでひどく腐らず、形は保たれていました。無肥料のものは前と変わらず、発酵して漬物になっていました。
 
<27-11>病気を治す食べ方、食べ物(石原結實)
 
そばは8種類の必須アミノ酸を全て含む優秀なたんぱく質、動脈硬化を防ぐ植物脂肪、エネルギー源の炭水化物、それに、人間の体に必要なビタミン、ミネラルをほとんど含む。
 
<27-12>父の仕事を継ぐ自分の味をつくる(陳建一)
 
料理人とはまさに職人の世界であるので、魂を込めて一品一品の料理を完成させるのが本文なのだが、「お客さんがいるということ」ではじめて成立する職業だということを肝に銘じなければならない。
 
<27-13>儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇(ケント・ギルバート)
 
聖徳太子が隋の煬帝に送ったとされる国書の中に、有名な「日出ずる處の天子、書を日没する處の天子に致す。恙なきや」という一文があります。これは日本が、中国皇帝に従属することを意味する冊封体制を拒否し、あくまでも対等な外交を求める決意表明だったのです。ところが朝鮮民族は違いました。中国皇帝に絶対服従し、儒教や中華思想を丸ごと採り入れました。中国にすり寄ることで、他の周辺国に対して優位性を保とうとしたのです。そして自分たちのことを「小中華」と自称しています。朝鮮半島は中国大陸から一番遠い位置にあるので、中華思想に従えば、何の努力をしなくても、永遠にナンバー2のポジションを得られると考えたわけです。その結果、上位には世界の中心に座する中国だけがあり、朝鮮半島よりも距離が遠い日本は自らの立ち位置からは一段低い国と決めつけました。それで、「兄」である中国には媚びへつらい、「弟」であるべき日本に対しては一方的な優越感を持ち、高圧的な姿勢をとるようになったというわけです。
 
<27-14>日本人は何を食べてきたのか(永山久夫)
 
医学博士の島田彰夫氏の説によれば原猿類→真猿類→類人猿→人類という新化の流れを見ると、ほとんど動物食の原猿類から進化の度合いが進むに連れて植物食となり、人類に最も近いゴリラやチンパンジーにいたっては、ほとんど完全な植物食だ。この進化と食性の流れを考えるなら、人類はもともとは草食動物であったと推定するのが自然だ。
 
<27-15>効果10倍の<教える>技術(吉田新一郎)
 
2500年前にあの有名な老子は「聞いたことは、忘れる。見たことは、覚える。やったことは、わかる」といったそうです。このことを数字で表したアメリカの研究者がいました(数字は記憶に残る割合を表している)。聞いたことは、10%。見たことは15%。聞いて見たときは、20%。話し合ったときは、40%。体験したときは、80%。
 
<27-16>レストランがなくなる日(犬飼裕美子)
 
「築地通い」はいい店の基準になるのでしょうか。一般に寿司屋は6~7時、和食が7~8時、洋食系は8時以降に市場に来ることが多いそうです。
 
<27-17>大人のための嘘のたしなみ(白川道)
 
嘘で塗り固めるような行為は、それこそ悪意に満ちた嘘になるから駄目だ。そんな嘘は人間関係を壊す種類のものだから、友人や恋人に対してそれをやったら、その関係を修復することは絶対にできない。
 
<27-18>金正日の正体(重村智計)
 
韓国でも北朝鮮でも、最後まで信頼できるのは、家族と親族である。北朝鮮で、最大の実力ポストは、組織指導部第一副部長である。
 
<27-19>ボケない「長寿脳」の作り方(伊藤準也)
 
フィンランドで行われた65歳から79歳を対象にした集団調査では、少なくとも週2回運動していると、認知症を発症する確率が運動をしていない人の半分という結果がでました。
 
<27-20>すきっ腹ウォーキング(片岡幸雄)
 
戦中、戦後の食糧難が結果的に、わが国の近代史で唯一、生活習慣病を激減させるという結果をもたらしたのです。
 
<27-21>会社法入門(神田秀樹)
 
会社法は、代表取締役が決めて実行するというところまでしか規定していない。
 
<27-22>戦後経済史は嘘ばかり(高橋洋一)
 
1980年代後半の「バブル期」ほど誤解されているものはないと思います。バブル期には何でも価格が上がり、著しいインフレが起こっていたかのように思っている人がたくさんいます。しかし、現実は違います。物価が上がっていたのは土地や株式など一部の資産価格だけです。一般物価はそれほど上がっていませんでした。「バブル期はものすごく経済の調子がよく、経済成長率も非常に高かった」という認識も誤りです。当時の経済成長率は、先進国水準ではごく平均的なものでした。
 
<27-23>インセンティブ(タイラー・コーエン)
 
違法駐車した外交官の国籍には偏りがある。ノルウェーとスウェーデンの外交官31人は、この期間に一度も違反していない。カナダ、アイルランド、オランダ、イギリス、日本の外交官にも違反はなかった。これに対して、クウェートの外交官は、一人当たり246回の違反を犯している。かなり離れて2番目に多かったのがエジプトで、一人当たり139.6回だ。以下違反が多い順に、チャド、スーダン、ブルガリア、モザンビーク、アルバニア、アンゴラ、セネガル、パキスタンと続く。ほとんどの外交官が、法を遵守する精神を持ち合わせていなかったのだ。多くは汚職にまみれ、母国で汚職に慣れきっていた。
 
<27-24>差がつく読書(樋口裕一)
 
1冊本を読み終えたら、自分が印をつけたところ、線を引いたところを読み返してみることを勧める。そして、それを書き写してみるとよい。パソコンなどに書き込んで編集すれば、立派な名言集になる。
 
<27-25>質問力(飯久保広嗣)
 
ダメな質問を見ると、そこには「あいまい、限定的、二者択一、当たり前」などのキーワードが考えられます。