ムカゴ

 「零余子」この字を読めるだろうか、かなり難読の漢字である。ムカゴと読む。ムカゴならヤマイモのつるにできる芋(?)のようなものと理解できるが、零余子と書かれると考え込んでしまう。そこでムカゴを調べてみたところ、「植物の栄養繁殖器官で、地上部にあり離脱後に新たな植物体となるもの」 となっていた。ヤマイモ、オニユリ、ニンニク、ノビル等もその機能をもっているらしい。そんなこととは知らず、ムカゴといえばヤマイモのつるにできる芋と思い込んでいた。あながちこれが間違っているとは言い切れないところがある。それは、ムカゴを調べてみると、ほとんどすべてがヤマイモに関連しているからである。もう、ここまでくると、「ムカゴ=ヤマイモの子」と理解していいのではないだろうか。

 菜園コラムの「ヤマイモ」のところで書いたように、ムカゴが大量にとれる。ヤマイモを収穫する前の10月ごろがピークである。びっしりとからみ合ったつるを持ち上げると、いたるところからムカゴが顔を出す。ほとんどが手を触れるか触れないかの時点で落下する。非常に繊細な収穫を要求される。つるが揺れるだけで落下するものもある。最終的にはムカゴ拾いをしなければならない。きれいに拾っておかないと翌年大変なことになる。一斉にそこら中からつるが伸びだすのからである。もちろん数年おいておけばヤマイモに なるのだろうが、掘り出すのが大変である。それ以上にあたり一面つるに覆われ日陰になってしまう。狭い菜園で大きな日陰を作られると大迷惑なのである。

 ムカゴの大半は1cm程度であるが、大きなものは3cmくらいある。これだけ大きなものがあるとゆでるときに時間差をつけなければ美味しく仕上がらない。大・中・小と分けたものを適当な時間差でゆでていく。あまりベタベタになるまでゆでると美味しさに欠ける。やや歯ごたえが残る程度がベストである。これなら十分に焼酎のつまみになる。うっすらと利いた塩味がたまらない。栄養的にもなかなか優れているようである。アミラーゼやジアスターゼなどの消化酵素がふくまれているので、滋養強壮や疲労回復によく、血糖値を下げる作用があるらしい。また、新陳代謝を助けるビタミンB2、疲労回復に役立つビタミンB1、ストレスを緩和するパントテン酸、貧血を予防したり、細胞が再生するのを助ける葉酸もあるということである。そのほかの効能として脳神経の健康に役立つナイアシン、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの歯や骨を健康に保つのに必要なミネラル、利尿作用に役立つミネラルなども含まれているという。

 いつものことながら、体にいいものを肴に酒を飲むと、後ろめたさが消え健康になったような気にさせてくれるのが嬉しい。非常にありがたい酒の肴である。より多くの栄養分を摂ろうと、さらに酒が進むのはいかがなものか?

<あちこちのつるにムカゴが・・・>

 

<美味しいつまみに変身?>