ヒョウタンアート(香炉)

 

 この香炉はヒョウタンの部品を4個使用している。蓋、本体ともに2個ずつである。蓋はずれないようにするために、滑り止めの役目で2重にしている。本体部分の中に小さなヒョウタンを入れ、これに灰を入れている。そしてこの灰の上に香を乗せるのである。棒状の香の場合は、灰に挿し込んで使用する。蓋には直線的な模様を切り込むことで、蓋をしたまま円錐形の香が使用できるようにしている。四方八方からゆらゆらと香の煙が出てくる様はなかなか趣がある。本体部分にも細工をしたかったので2重にした。こちらは周囲に小さな穴をあけることで蓋とのバランスを取った。外面は黒であるが、中は赤にしてある。白い灰を入れたときに色のバランスがいい。

 アトリエ内ではいろいろな作業をするので、それらに伴う匂いが発生する。これらを中和し、さらに精神的にも落ち着くような香りで満たすために香を焚く。じっくりと香を焚き、心身共に穏やかになったところで、美味しいお茶を一服。この時ばかりはコーヒーよりもお茶がいい。できれば良質な抹茶を希望するが、高価なため買い置きはない。では、玉露はどうか? これも高価なため買い置きがない。渋々、ちょっといい煎茶で心を満たす。80℃くらいに冷ましたお湯で入れ、雑味を出さないようにする。これで、ちょっといい煎茶がかなりいい煎茶に変わる。じっくりと味わった後は、いいアイデア、創造力が出てくるような気がする(あくまでも本人の感想です)。