島ラッキョウ

 サツマイモ、サトイモ、ショウガ、ウコン等、秋の収穫が終わると何となく寂しい。あと収穫できそうなのはヤマイモであるが、これはちょっと気合を入れてからでないと作業ができない(ヤマイモ 参照)。何かないかと菜園内をうろついていると、島ラッキョウが目に入った。夏場は枯れたふりをして目立たないが、涼しくなってくると一気に存在を主張しだす。万能ねぎよりもさらに細い葉が青々としている。ここ数年ほったらかしていたので、ちょっと心配である。掘ってみると、やはり予想通りであった。ラッキョウは通常春に収穫し甘酢に漬けるが、島ラッキョウは晩秋からの収穫となる。ラッキョウは植えてから年数がたつと分球して球根の数を増やしていく。つまり、球根が分裂して徐々に小さくなっていくのである。もともと小さな島ラッキョウが、さらに小さくなって、そしてさらにさらに小さくなってしまった。大きさは平均でピーナツくらいである。小さなものは綿棒程度である。大量に収穫し、根と茎を切り離し薄皮も取り除いた。なんと、わずか100gになってしまった。片手に山盛り程度の量である。この程度では、最大の効能である血液サラサラ効果もあまり期待できない。とはいえ、収穫したものはおいしく食べることが原則である。さっそくラッキョウのレシピを調べてみた。大半はカレーのお供である甘酢漬けである。しかし、島ラッキョウは通常のラッキョウと違って辛味が強い。これを生かさない手はないので、塩漬けにすることにした。なんと、どのレシピも1kgが基準である。100gなどというせこい漬け方は出てこない。落ち込みつつも、すべての材料が十分の一になるので、簡単でちょうどいい、と思い直して作業開始である。濃い塩水につけて2週間、その後は薄い食塩水につけて1か月程度でOK。塩抜きをしてから食べることになる。これには芋焼酎が非常によく合う。泡盛もいいかもしれない。血液をサラサラにして、アルコールの回りが良くなればさらにいい。しかし、この量では焼酎3杯程度で終わりである。今後は分球前の大きめを確保するようにしよう。そうすればあと5杯は可能である。
 
<ざるの底にほんのわずかな量>
 
 
<塩漬けの真っ最中>