その31

<31-1>キャベツにだって花が咲く(稲垣栄洋)
 
ネギの葉にも裏と表があります。じつは、筒の外側の見えている部分が葉の裏側で、筒の内側が表なのです。
 
<31-2>仕切りたがる人(佐藤眞一)
 
何のとりえもないと思っていた人が昇進して、驚いてしまうことがあります。このような人たちはいったいなぜ、能力がないのに出世するのでしょうか。1つ目は、日本が欧米と違って集団主義、減点主義の社会だということ。2つ目は、一定の評価基準がないことです。
 
<31-3>戦略人事のビジョン(八木洋介・金井壽宏)
 
かつてウエルチは、リーダーに求められるものを「E」から始まる4つの単語で表した。自らが活力に満ち溢れていること(Energy)、目標に向かう周りの人々を元気付けること(Energize)、タフな問題に対しても決断が出来ること(Edge)、言ったことをとことんまで実行していくこと(Execute)。この「4つのE」がウエルチのリーダーシップ持論であり、彼自身がその体現者だったと多くの人が証言している。
 
<31-4>水の道具誌(山口昌伴)
 
笊は米とぎ笊のように水をはたらかせる道具をいい、割竹の背――つるつるの竹皮の面を笊の内面にして編んでいる。籠は物を入れるのに使う道具をいい、見た目によいように竹皮を外面にして編んでいる。
 
<31-5>丹精で繁盛(瀬戸山玄)
 
スクリューというのは万が一、堅いものとぶつかっても、少しでも航行できるようにリスク管理されている。それでポッキリ折れない真鍮が選ばれているんです。しかもスクリューの交換は、接合部を熱してやれば、スポッとまた抜ける構造に昔からなっています。マグロ船で毎分40回転くらい、巨大タンカーなら毎分10回転というほど、スクリューというのはゆっくり回るものなのです。
 
<31-6>なぜ、日本人は横綱になれないのか(舞の海秀平)
 
中身の濃い稽古をすると、前の日につけた水と油がもうすでに飛んでいて、パサパサに乾いた、何もつけなていない髪になっているんです。だから、中身の濃い稽古をしているかどうかは頭の崩れ具合でわかる。その前髪を見るだけで、こいつは右四つか、左四つかもわかります。
 
<31-7>サンクコスト時間術(斎藤広達)
 
容姿端麗な親から生まれた子供と、そうでない子供では、一生のあいだに経験できることに差が生まれます。あるいは、芸術家の子供、スポーツ選手の子供など、最初から人生の特急券を持っていることは、誰も否定できない、この世界の摂理です。とにかく不公平な社会です。もっと恵まれた環境に生まれたかったと思ってしまいますし、自分が天職の才能に恵まれなかったことを嘆きたくもなります。最初からハンデ付きでレースを戦う。
 
<31-8>逃げない男の生き方(川北義則)
 
「自分の人生に仕事を入れてもいいが、仕事の中に人生を入れてはいけない」
 
<31-9>植物のあっぱれな生き方(田中修)
 
シソは長い夜を感じると、ツボミを作る植物です。夜の暗黒の長さが9時間45分あれば、ツボミをつくります。ところが、9時間30分ではツボミをつくりません。わずか15分間の違いを識別して、ツボミをつくるかつくらないかが決まるのです。葉っぱが夜の長さをはかる感覚は、想像以上に正確なのです。
 
<31-10>会社の品格(小笹芳央)
 
判断材料の数値を出させ、それを判断するだけなら、小学生でもできるわけです。数値化できない事柄を、自らの鋭い嗅覚でいかに判断するかということこそ、本当に部下が期待していることであり、上司に求められる「鼻」なのです。
 
<31-11>農民になりたい(川上康介)
 
農業ほど「割の悪い」仕事はそうそうないだろう。それでも彼らはなぜか「今が幸せ」と口をそろえるのだ。それは彼らが「高度経済成長期型」の価値観から完全に脱却しているからに他ならない。
 
<31-12>スーツの適齢期(片瀬平太)
 
営業マンが着るスーツはシングルの二つボタンか三つボタンが原則だ。ダブルスーツとスリーピースは、上司のスーツ、目上の人間のスーツだ。
 
<31-13>負けない技術(桜井章一)
 
人間の怒りは、人にもともとある”被害者意識”から起ってくることが多い。実は人間は、この世に生を受けてからずっと、被害者意識というものを持っている。なぜなら人は、居心地のよい母体から外の世界に出されたところから被害者意識を持ち始めるからだ。だから、どうしたって人間から被害者意識を拭い去ることはできない。
 
<31-14>ワインをめぐる小さな冒険(柴田光滋)
 
アンリ・ジャイエ「ワインは人の心を通じ合わせてくれるのだから、一人で飲んだりしちゃあいけないよ。テーブルに水しかなければ、政治の話でもすればいいだろう」  ジャッキー・リゴー『アンリ・ジャイエのワイン造り』
 
<31-15>トヨタ社員は机で仕事をしない(若松義人)
 
「課題のない報告は認めない」例えば部下がセミナーに参加したあと、簡単な報告書を持って報告に来る。「参考になりました」「役に立ちました」はだめ。「自社と比べて何がよかった」「それは自社の課題を解決するためにどのように使えるのか」の2点がきちんと報告に入っていなければならない。なおかつ「それをいつからどのように実行に移すのか」までないと報告と認めない。
 
<31-16>グーグルが日本を破壊する(竹内一正)
 
日本のテレビでは、ドラマの見せ場や、クイズの正解直前などのヤマ場にパッとCMに切り替わってしまう「ヤマ場CM]が欧米よりも格段に多い。日本では40%、米国は14%、英国では6%、フランスではゼロである。日本の視聴者は、86%もが「不愉快」「イライラする」と感じている。
 
<31-17>迷わない(櫻井よしこ)
 
お金を持つと、その人の性格が十倍も強調されて出てきます。立派な人はさらに立派になり、だらしのない人は限りなくだらしなく、狡い人は限りなく狡くなります。そういう意味でお金は魔物です。ですから自分に自信のない人は、お金を持たない方がいいと思います。
 
<31-18>サラブレッドビジネス(江面弘也)
 
極論すれば、サラブレッド・ビジネスの成功は1頭の名種牡馬を探し当てることに尽きるといっていい。それには圧倒的な財力か並外れた強運を必要とすることは言うまでもない。
 
<31-19>宇宙論入門(佐藤勝彦)
 
宇宙の年齢は137±2億年となる。今宇宙の年齢は何歳かと聞かれれば、多くの宇宙物理学者はこの値を答えるであろう。
 
<31-20>なぜ中国は覇権の妄想をやめられないのか(石平)
 
二千年以上にわたって東アジアを支配してきた中華秩序は完全崩壊の憂き目を見ることになったが、この中華秩序にとどめの一撃を与えて徹底的に破壊しつくした主役は、遠い昔の古代史において自らも中華帝国の藩臣国となったことのある日本だったのだ。21世紀の現在でも、中華人民共和国の指導者たちはフランスやイギリスなどかつての西洋列強に対しては「歴史問題」など持ち出さず「友好」を語るだけだが、唯一日本に対しては「歴史の清算」を口にする。その理由の一つはやはり、日本こそが中華帝国の二千年の夢を徹底的に打ち破って中華秩序を崩壊させた最大の「犯人」であることを、中国の指導者たちがよく知っていることにあろう。就任して以来一貫して「中国の夢」を唱える習近平国家主席も、どれだけ生産的な会談が行われたとしても、日本を許すことは内心では決してない。
 
<31-21>ドトールコーヒー「勝つか死ぬか」の創業記(鳥羽博道)
 
ドトールコーヒーは主力業態の「ドトールコーヒーショップ」をはじめ、「エクセルシオールカフェ」や「カフェコロラド」、パスタ専門店の「オリーブの木」など、さまざまな業態の店を国内外で展開するようになった。
 
<31-22>新聞販売の闇と戦う(真村久三、江上武幸)
 
読売は、販売店が注文する部数を供給しているだけで、「押し紙」は行なっていない。販売店が不必要な部数の新聞を注文するのは、部数に応じて支払われる折り込み広告料と、読売からの補助金を不正に取得するのが目的である。その結果、このような販売店は読売や広告主多大な経済的損害を及ぼし、ひいては読売の社会的信用を毀損するのであるから、契約解除もやむをえない。
 
<31-23>総義歯&インプラント(波多野尚樹/石橋卓大)
 
50代まではほぼ100%の人が、自分の歯が20本以上残っていますが、65歳から70歳の5年間に平均で10本の歯を失っているのです。
 
<31-24>満足できない女たち(田中亜紀子)
 
男性の妊娠させる能力については、年齢によって変ることはほぼないというから、なんだかしゃくな話だ。花岡先生いわく「90歳になっても、精子の能力自体は若いときとあまり変らないんですよ」
 
<31-25>勝負勘(岡部幸雄)
 
新しい世界に飛び込んでいったなら、誰でも最初は一番下になる。そこで当たり前のことをしながら這い上がっていく以外に方法はないのだ。