その26

<26-1>こうすれば家賃・テナント料は必ず下がる(佐藤幸平)
 
賃貸契約は「信頼関係」が基礎となり成立しています。また、同じ規模のオフィスなのに、新築ビルの賃料の方が古いビルの賃料より安いという現象もあります。
 
<26-2>世界の野菜を旅する(玉村豊男)
 
石油、レアメタル、レアアースに次いで、食料、特に植物が、次代の覇権を左右する戦略物資になってきているのである。
 
<26-3>だまされ上手が生き残る(石川幹人)
 
多くの研究を集計した結果による遺伝の割合(別々に育てられた一卵性双生児の類似性に相当)は、身長では9割、外向性などの主要な性格では5割、推理や空間把握能力は4割台、記憶や言語能力では3割台でした。身長の個人差の9割は遺伝で説明でき経験的要因は低く、逆に発話能力の個人差は、遺伝で説明できる割合が3割と低く、教育などの経験的寄与が重要となっています。
 
<26-4>超バカの壁(養老孟司)
 
もともと日本人は世界でもっともそういう災害に対して強い人たちだったはずです。なぜならば、歴史上記録にあるマグニチュード6以上の地震の1割が日本で起こっていて、噴火の2割が日本で起こっているのです。その日本の陸地面積は世界の400分の1にすぎません。0.25%しかない陸地の上で世界的な大災害の1割、2割が起こっているということは、かなりひどい災害国家なのです。そこでずっと生きてきたわけですから、本来災害に対する耐性は世界一だった。
 
<26-5>ダライ・ラマ「語る」(相馬勝)
 
「雨は降るもの、後家は嫁に行くもの。仕方がない」とは、1971年9月に毛沢東の暗殺を謀った林彪・副主席らが軍の輸送機でモンゴル方面に逃げようとした際にも、毛沢東が口にしたとされる「名言」である。
 
<26-6>土の科学(久馬一剛)
 
採掘されたリン鉱石の80%ほどが肥料原料となっているのだから、資源枯渇の影は、まずリン酸肥料の値段の高騰という形で、すでにわが国を初めリン資源を持たない多くの国々を覆い始めている。この問題にどう対処するのか、真摯な検討が必要であろう。
 
<26-7>日本の恐ろしい真実(辛坊治郎)
 
日本政府が持っている、不動産、預貯金の総額は実に696兆円にも上るのだ。GNP比でこれだけの資産を政府が抱えている国は他に例を見ない。つまり、日本政府は借金も多いが、資産も桁外れに多いのである。
 
<26-8>二酸化炭素温暖化説の崩壊(広瀬 隆)
 
今日の天文学は、望遠鏡で太陽を調べた時代の記録がなくとも、木の年輪に残された炭素14を測定することによって、太古の時代まで黒点数を推定できるようになっている。 
 
<26-9>ぶれない人(小宮一慶)
 
松下幸之助さんは、「素直な心になるために」という本を出版するほど、素直になることの大切さを説いています。「成功する人は総じて素直です。人が成功するために1つだけ資質が必要だとすれば、それは素直さだ」とおっしゃっています。
 
<26-10>偶然とは何か(竹内啓)
 
人間で男性よりも女性がお化粧するのはなぜでしょうか。進化論的には、女性が選ばれる方に回っているからだ、と解釈されます。人間社会では、男性が教育に必要な資源を占有し、女性は男性に選ばれないと、子育てもままならないという社会体制が築かれたのが、主な原因と思われます。これは、生物進化の歴史上で、きわめて特異な状況なのです。今後この状況は、女性の社会進出に伴い、大幅に回転する見込みとなりました。女性が教育資源を持てるようになりましたので、男性に選んでもらう必要がなくなりつつあります。むしろ女性が男性を選ぶ、生物本来のあり方に戻っているともいえます。そうだとすれば、女性よりも男性がお化粧をする時代が到来するはずです。すでに、その兆しが見えているかのかもしれませんね。
 
<26-11>ほんとの野菜は緑が薄い(河名秀郎)
 
腐敗と醗酵を科学的に説明するなら、どういう差があるのかを聞いたことがありました。不思議なことに、見た目が明らかに違うのに、科学的には同じ作用だそうです。科学の芽では腐敗も醗酵も、同じ価値観でとらえているのです。
 
<26-12>一生首にならない脳(篠原菊紀)
 
人になってから巨大化したのが前頭葉だから、おおむね人らしさといわれていることには、この前頭葉が深くかかわるだろうというのが、通り相場です。だから、ちょっと猟奇的な犯罪や人間らしくない犯罪が起こると、前頭葉をどうかしたのではないかと疑う声が上がるのです。
 
<26-13>野菜が壊れる(新留勝行)
 
メタンを含む牛のげっぷが、地球温暖化との関係で問題になっているのをご存知でしょうか。第一胃の発酵によって、牛のげっぷにはメタンが多く含まれます。人間が大腸で不要物を発酵させるとおならが出るのと同じですが、第一胃の容量は胃全体の8割を占め、大きな牛だとドラム缶ぐらいありますから、メタンの量も比べ物になりません。家畜によるメタン発生は温室効果ガスの5%を占め、その2割近くが牛によるものだそうです。
 
<26-14>ネイティブはこの「5単語」で会話する(晴山陽一)
 
takeは「自らの意志で手を伸ばしてつかむ、獲得する」という意味。モノに手を伸ばすときには、必ず選択が働く。
 
<26-15>医師がすすめる50歳からの肉体改造(川村昌嗣)
 
ダイエットの基本は、「食べる量を減らすと同時に運動量を増やし、消費カロリーを増やす」ことに尽きます。
 
<26-16>日本のロマネ・コンティーはなぜ「まずい」のか(渡辺順子)
 
1年に生産されるロマネ・コンティは約6,000本、12本入りの箱で約500ケースと極めて少数です。ロマネ・コンティのDRC社からのリリース価格は、10数万から20数万円程度ですが、希少性の高さゆえに、人の手に渡るたびに、何倍もの値段がつけられていきます。では、DRC社から直に買えば、ロマネ・コンティが比較的安く手に入りそうですが、それはまず不可能です。DRC社と直接取引ができる正規代理店は、基本的に、1国につき1社のみと決まっているからです。ワイン業界では、このシステムを「エクスクルーシブ」と呼んでいます。しかも各正規代理店でさえ、ロマネ・コンティを単品で購入することはできません。DRC社との取引においては必ず、ロマネ・コンティ1本と、DRC社が出しているロマネ・コンティ以外のワイン5種類(計11本)のアソートメント(詰め合わせ)を買わなければならないからです。
 
<26-17>クラウドとプラットフォームでいま何が起きているのか?(西田宗千佳・神尾寿)
 
クラウドシステムとして、業界最大手であるセールスフォース・ドットコム社のCEOであるマーク・ベニオフ氏は、社員に向けて次のようなコメントを発したことがあるという。「Don't be Binary」 バイナリーとは0か1かの「二進数」のこと。イエスかノーだけで判断せず、その間を考えろ、という発想だ。
 
<26-18>中国最大の弱点、それは水だ!(浜田和幸)
 
人類がこれまで繰り返してきた戦争を振り返ってみると、その多くが地球上にわずか0.01%しか存在しない水をめぐる争いだったことに気がつく。香港大学の地理学者デービッド・チャン氏によれば、「過去500年の間に8000回を超える戦争が発生したが、その原因は水不足が引き起こした水源地をめぐる争いという性格のものが圧倒的に多い」という。
 
<26-19>高層マンション症候群(白石拓)
 
スウェーデンでは「高層集合住宅の子供は病気にかかりやすい」との指摘を受けて、反対キャンペーンが展開され、住宅の低層化が進められた。と同時に、子供のいる家庭は5階以上にすまないように指導されている。フランスでも、73年に高層住宅の建設を禁じる通達が出され、以後建設はストップしたままだ。
 
<26-20>決算書はここだけ読め(前川修満)
 
製薬会社は、他の業種の会社よりも利幅が大きいのです。昔から「薬九層倍」という言葉もあるように、薬の値段は原価に比べ非常に高いという特徴があります。
 
<26-21>いのちをはぐくむ農と食(小泉武夫)
 
税金を農民に非常に手厚く使うことが、ヨーロッパと日本の一番大きな違いです。国民の生命線を農家が担っているのだから、国は税金を使って、彼らを守る。そうしないと国民を守れない。農民にノルマを与え、それが達成されたときにお金を補助するシステムなのです。
 
<26-22>大局観(羽生善治)
 
将棋界には、「反省はするが、後悔はしない」という言葉がある。確かに反省は必要だが、それが済めばいつまでもうじうじと後悔する必要はなく、その経験や体験を自分自身の実力を上げていく上で必要不可欠なプロセスとして受け止め、消化し、昇華させることが大切なのである。
 
<26-23>農民も土も水も悲惨な中国農業(高橋五郎)
 
本来の「市民」とは工業・商業などの仕事に就いて、都市に住む人のことをいう。現在では揺らいでいるが、中国では戸籍のあるところにしか住めず、勝手な移住はできない。これは1958年の戸籍制度によって定められており、人口の約60%を占める「農村戸籍」と、それ以外の「都市戸籍」によって構成されている。
 
<26-24>オーケストラの秘密(みつとみ俊郎)
 
弦楽器奏者たちの位置は、一番前でなければならないのだろうか。これにはいろいろな理由が考えられる。1つは歴史、習慣的なもの。中世バロック時代からの形を変えていない弦楽器は、ヨーロッパ音楽の一つの核になっている。だからこそ、作曲家もこの弦楽器をメインに作品を作り上げようとするし、その活躍する場合も多い。それと、もう一つは弦楽器というのは倍音的にも不思議な構造になっていて、例えば、ヴァイオリンが1本のときの音量と5本のときの音量は、単純に考えれば5倍近くの音量になっていてもおかしくないのに、実際には2倍になるかならないかの音量にしかならない。これがトランペットだったら、5人トランペットが並べばほんとうに5倍近い音量に達する。だから、弦楽器には大勢のプレーヤーが必要になってくるのである。
 
<26-25>いつだって大変な時代(堀井憲一郎)
 
本気で週末の天気を見続けた結果「東京には梅雨がない」ということに気づいた。だから、馬鹿にしたものではない。ちなみに、東京の草野球は6月や7月はあまり中止にならないけれど、9月は流れることが多いです。東京の土のグランドで生きてるかぎりは6月より9月の雨に気をつけて生きていたほうがいいんだけど、誰もそんな心配はしていない。