102.持続可能な猛暑対策
毎年思うのであるが、今年の夏は恐ろしく暑い。去年よりもさらに暑い。アトリエ内は軽く40℃を超える。こうなると扇風機は全く役に立たない。熱風をまき散らすのでより暑く感じてしまう。
ここまで気温が上がると対策はただ一つ。エアコンしかない。しかし、今年の夏はそのエアコンが効かないのである。屋根や壁が熱を持ち、エアコンの冷風程度では室温を快適な温度まで下げることができない。エアコンの冷風を直に受けなければ涼しさを感じない。出力を最大まで上げても、日中の室温は33℃を下回らない。そんなある日、太陽が雲に隠れてしばらくすると、室温が3℃も下がった。エアコンが室温をやや押し下げたのである。これはすごい、というよりも直射日光の強烈さを思い知らされた。
これを対策に使わない手はない。早速ホームセンターへ行き簾を購入した。大きさは2.4m×1.8m。これを2枚購入し、屋根一面に広げた。ここまでは簡単な作業なのであるが、ここからが大変な作業となる。それは安全対策である。風でこの簾が落下した場合、人がけがをする可能性がある。絶対にそれは避けなければならない。簾の両サイドを竹で挟み、そこをロープで縛り、地面に設置したブロックに固定する。この固定ロープを6か所設置した。これで台風が来ても飛ばされることなく快適なアトリエ生活を送れること間違いなしである。と、思ったのもつかの間。屋根から完全に浮き上がっての設置ではないため、簾が受けた熱が屋根に伝わる。そのため、アトリエの温度はエアコンのフル稼働でも30℃がぎりぎりである。
さらなる対策としては、この簾をどれだけ屋根から浮かすことができるか? というところに絞られた。あまり高くするとそれに伴って危険が増す。せいぜい5cmというところが限界かと思われる。そうときまればまたもホームセンターである。角材を購入し、すだれの下に敷き、全体を浮き上がらせた。結果をウキウキしながら待つも、天候不順でなかなか結果が得られない。しかし、日が照らないことで快適な環境を得られることとなった。そんな天気が続いた後、厳しい直射日光が照りつけた。結果は良好で、30℃を切る室温になった。直射日光を遮り、簾と屋根の間に風が通るとそれなりの効果が得られた。これでエアコンも面目躍如である。野菜の収穫や草取りで汗を大量にかく。30℃のアトリエへ入った瞬間はびっくりするくらいの涼しさを感じる。
今年の夏は30℃を基準に暑さを考えるようにしようと思う。わがアトリエの持続可能な室温は30℃である。これをベンチマークとしよう。
PS 簾を掛けた屋根に水を散布すればどうか? 一気に涼しくなる? 全く逆である。熱せられた屋根にかけた水はすぐに温水になり、屋根を直に温めるので室温が0.5℃上昇した。サウナ内でのロウリュウに近い現象か?