その25

<25-1>ニュースの”なぜ?”は世界史に学べ(茂木誠)
 
本気で中東問題を解決しようと思えば、「サイクス・ピコ協定はおかしかった」というところから議論を始めなければなりません。たとえば、イラクについても、各地方に大幅な自治権を与える、場合によってはスンナ派、シーア派、クルドの3つに分割してもいい、というところまで踏み込まなければならないのです。シリアも同じです。各宗派、各民族に大幅な自治権を与えるというのは、かつてのオスマン帝国で採用されていた方法です。そうしなければ、中東は永遠に同じような争いを繰り返すことになるでしょう。
 
<25-2>日本型リーダーはなぜ失敗するのか(半藤一利)
 
「3を3回使って、その解が0から10となる数式を出せ」
(3-3)×3=0、√3×√3÷3=1、(3+3)÷3=2、3+3-3=3、3÷3+3=4、3!-3/3=5、3×3-3=6、3!+3/3=7、(3!/3)3=8、3+3+3=9、3.3×3=9.9≒10
 
<25-3>対話力(ハーバード・ビジネススキル講座)
 
企業が倒産する理由は多数あるが、その1つに、経営者がめったに気づかないものがある。それは、人の話を聞かなかったからという理由だ。
 
<25-4>大人の時間はなぜ短いのか(一川誠)
 
時差ぼけからの回復には、いろいろな方法がある。手っ取り早いのは、日中の時間帯に強い日光に当たるとよいといわれる。それは、強い日光に当たることによって、体内時計のペースが調整されると考えられているからだ。
 
<25-5>自分を鍛える(ジョン・ドット、渡辺昇一)
 
「走るより歩くほうがよい、歩くよりじっと立っている方がいい、立っているより座るほうがよい、座るより寝ている方がよい」とは、インド人の格言であるが、怠け者は知らず知らずのうちにこの格言どおりに生き、気持ちの上ではインド人になってしまっているいるのである。
 
<25-6>不思議の植物学(田中修)
 
元気に成長している背丈の高い木の幹に、長い釘を打ちつける。高さは地面から1メートルぐらいのところがよい。さて、数年後にその釘はどうなっているだろうか。「ほぼその高さで、木の中に飲み込まれて、姿を消す」

<25-7>「51歳の左遷」からすべては始まった(川淵三郎)
 
「責任者たるもの、直属の部下の人事は絶対に『差し』で話すべき」
 
<25-8>海ゴミ 拡大する地球環境汚染(小島あずさ 眞淳平)
 
海に囲まれた日本では、昔から海で取れた魚や海藻類を多く食べてきた。その中でも、食卓の定番といってよい板海苔や小魚に、プラスチックが混入しつつある。
 
<25-9>組織デザイン(沼上幹)
 
上位のポスト数は下位のポスト数よりも少ない。上位のポストにはより高い報酬やプレステージ、権力が備わっている。しかも、それが稀少であるという理由だけでも、多くの人が望むものになる。多くの人が望むから優れた人材を確保できるというメリットがある反面、多くの人が手に入れられないが故にその失意の人々の不満を解消する必要が出てくる。短期雇用であれば退出してもらうだけでこの問題は解決可能だが、日本企業のようにコア人材の長期雇用を重視している企業の場合、昇進に漏れた人々の動機付けという問題が大きな課題として残される。この問題の根元的な解決策は、残念ながら存在しない。痛みを和らげることはできても、どこかで諦めてもらい、他の目標に向かってがんばってもらう、という方向付けを与える以外に対応法はない。
 
<25-10>Kindleショック(境真良)
 
iPadやキンドルといったデバイスで、これは海賊耐性と使い勝手のために、コンテンツ産業が好んで選択するであろう道になる。
 
<25-11>うなぎ(井田徹治)
 
アメリカや欧州の一部などでは、可食部中の有害物質の濃度が比較的高いことを理由に「妊婦や子供、体力が低下している人などリスクの高い人は、ウナギを食べないほうがいい」「健康な人でも1年に4回程度に限ったほうがいい」など、ウナギを食べることによる健康被害を防ぐためのアドバイスをしている自治体や環境保護団体が存在している。
 
<25-12>チームが絶対うまくいく法(デイヴィッド・ストラウス)
 
コンセンサスづくりという概念が力を持つのは、それが私たちの感情と理性の両方に訴えかけるからだ。
 
<25-13>医薬品クライシス(佐藤健太郎)
 
バイアグラは、当初狭心症の薬として開発が進められていた。狭心症は心臓の冠動脈が詰まって血流が止まる病気であるから、血管を広げてやれば発作はおさまるはずである。しかし実際には、この薬の狭心症に対する効果は低いものだった。ところがこの臨床試験の過程で、男性の服用者に勃起現象が起きることが判明した。この薬は目的の冠動脈には作用しなかったが、陰茎周辺の血管には作用して充血を促し、結果として勃起が起きるということが明らかになった。
 
<25-14>いまどきの「常識」(香山リカ)
 
2世帯住宅の建築を行なうある会社は、現実的な問題として「親子同居のための8ポイントをあげている。すなわち、「①世帯間の独立性を尊重します、②互いに相手の文化を認めます、③客が来やすい環境をつくります、④キーパーソンは両世帯の潤滑油になります、⑤経費の分担は明確にします⑥孫の教育は子世帯の責任とします、⑦行事には積極的に参加します、⑧親族との付き合いに配慮します」これをすべてきちんとクリアできて、はじめて同居は可能になる、というのだ。
 
<25-15>新聞再生(畑仲哲雄)
 
現行の公職選挙法は、選挙運動期間中および選挙当日の新聞報道や論評について、①毎月3回以上定期的に有償で配られている、②第3種郵便物の承認を受けている、③公示日より6ヶ月前から引き続き発行されている、という3つの条件を満たしていなければ選挙報道を認めていない。
 
<25-16>人が壊れていく職場(笹山尚人)
 
解雇された労働者が復職しているケースは、どのように実現しているのか。それは労働組合の強力な圧力がある場合なのである。現に私の体験でも、解雇事件で職場復帰を要求して実現できたのは数件に過ぎないが、それはいずれも労働組合の強力な援護があっての復職だった。
 
<25-17>羞恥心はどこへ消えた(菅原健介)
 
タイタニックが沈むとき、我先にとボートへ走る男性客に、まず女性と子供を優先するよう説得するためにはどうすればよいか。相手がイギリス人なら「それが紳士というものです」というのが効果的だ。米国人なら、「これであなたはヒーローになれる」と言えばよい。イタリア人なら「女性にもてますよ」、ドイツ人なら「そういう規則になっています」と説得する。そして、日本人ならこういうのが得策だという。「みんなそうしています」
 
<25-18>世界一旨い日本酒(古川修)
 
ワインは料理の不足している味を補う相性を見せる。いわば、足し算の相性だ。ところが日本酒の料理との合い方は違う。料理の美味しさを引き出すのだ。
 
<25-19>パリジャンは味オンチ(ミツコ・ザハー)
 
フランス人が香水を使うのは匂いを隠す目的、というのをよく聞くがそれも間違っている。彼らは自分の匂いと相性のいい、自分の匂いを強調してくれる香りを求めるのだ。何百本とフランス映画を見ているが、恋人たちがベッドイン前にシャワーを使う場面など見たことがない。「君の匂いを消したくない」という台詞も聞いた。ナポレオンがエジプト遠征からパリに戻るときに最愛のジョゼフィーヌに手紙を送った話は有名。「身体をもう洗うでない。じき帰る」
 
<25-20>F1テクノロジーの最前線(檜垣和夫)
 
タイヤの内部には、ブリジストンの場合は普通の空気を充填しています(以前のミシュランは窒素ガスでした)。ただ、空気は水分を含んでいると温度の変化によって圧力が変化するため、乾燥させて水分を完全に除去した空気を使っています。
 
<25-21>コピー用紙の裏は使うな(村井哲之)
 
コピー代でかさむのは、紙代ではなく、1枚あたりのカウンター料金だということを知らない人も多いでしょう。大量の会議資料などはコピーするよりパソコンからプリンターへ出力してプリントアウトした方が、カウンター料金がかからない分、安くなるのです。
 
<25-22>不運のすすめ(米長邦雄)
 
肝心なのは、負けたあとにどうするか、「不運」の渦中でどのように動くか、である。将棋も、人生も、この一手の違いで、その後の展開は大きく変わるのである。
 
<25-23>怒らないこと(アルボムッレ・スマナサーラ)
 
人間というのは、いつでも「私は正しい。相手は間違っている」と思っています。それで怒るのです。「相手が正しい」と思ったら、怒ることはありません。
 
<25-24>だます心だまされる心(安斎育郎)
 
「放射性炭素14同位体年代測定法」は、人間の骨だけでなく、動物の化石などの年代測定のために広く用いられています。
 
<25-25>エリートセックス(加藤鷹)
 
女性には乱暴な言い方になってしまうけれど、いわゆる顔立ちが整った、イイ女と言われる女性は、まず、セックスのときにそれ以上のいい顔にはならない。ギャップが少ないのだ。だから、本音を言えば、僕は”あまりお顔がよろしくない女性”にそそられる。それくらい、セックスは”今まで目に見えなかったものが見えるようになる”非常に貴重な場、ということなのだ。