その6

<6-1>大人の食育(服部幸応)

WHOが2003年に報告した世界保健報告では、平均寿命は男性で78.4歳、女性85.3歳。健康寿命のほうは男性が72.3歳、女性は77.7歳です。これはもちろん、世界トップレベルなのですが、男性は6.1年、女性は7.6年寝込んでいることになり、介護にかかるエネルギーは相当なものです。

<6-2>炭水化物が人類を滅ぼす(夏井陸)

スポーツドリンクの代表である某有名ドリンクには、500ml中33.5グラムの糖分が含まれている。つまり、大きめの角砂糖8個分を超える量である。

<6-3>安全と安心の科学(村上 陽一郎)

システムの中で「安全」は絶対的な価値として追求されなければならないが、それで「安心」が保証されることは避けなければならない、という点です。ある組織内で、従業員の間に「安心」が広がるときが、もっとも「危険」だとさえ言える。

<6-4>ツイッター140文字が世界を変える(コグレマサト)

情報発信が実は情報収集を加速するという現象は、ツイッターではもっと簡単かつ短期間に発生しています。ブログだと3カ月ぐらいかかることが、ツイッターでは3日ぐらいで起きてしまいます。このスピード感はちょっと他のサービスでは見られないものです。

<6-5>「課長」の作法(山田敏与)

会議は一回ごとに結論を出す姿勢で取り組み、そのために課長は会議の落とし込み先を常に考えておく。

<6-6>「猛毒大国」中国を行く(鈴木譲仁)

カリフォルニアの保険局が中国からの輸入漢方薬260銘柄を調べた結果、医薬品を含んでいる表示があった銘柄が14銘柄、表示されていない医薬品が含まれていたものが17銘柄、鉛、ヒ素、水銀などの毒物を含んでいたものが95銘柄も見つかった、と報告した。


<6-7>今さら聞けない科学の常識(朝日新聞科学グループ)

人間の脂肪1キロは、約7200キロカロリーに相当する。フルマラソンでも消費するエネルギーはたったの2400キロカロリー程度。計算上、体脂肪を1キロ減らすのに、マラソンを3回も走らなければならない。

<6-8>何とか会社を変えてやろう(柴田昌治)

会社が赤字であっても黒字であっても、どこまでが自分の部署の責任範囲なのかよくわからなかった。それを分社経営を導入することで明確に見えてくるようにするわけですから、これは問題を見えやすくする非常に明快な仕組みですね。

<6-9>感染症(井上栄)

居住環境をいくら整備しても伝播をおさえられない伝染病がある。咳でうつるインフルエンザと性交でうつるエイズである。これらが先進国で将来一番重要になる感染症だ。

<6-10>部下を動かす人事戦略(金井壽宏/高橋俊介)

ピラミッド型組織の原則というのは、一番上が最も難しいことを考えて、それを中間管理職が分解し、さらに噛み砕いて部下に命令する「単純化マネジメント」だ。だからピラミッドの裾野に近ければ近いほど、わかりやすいが深みのない仕事が与えられ、しかもノルマで管理されることになりがちだった。そういう仕事ばかり同じ場所で続けていると、3年も経てばどうしても飽きるし、やる気も薄れてくる。そこで、会社は何年かごとに上のポストを与え、少しずつ複雑で成熟した仕事をやらせ、部下を増やすことで、自分は成長しているという実感を持たせながらモチベーションを刺激してきたのだ。従業員の方も結局、出世して管理職になる以外に、確実な成長感を得るて立てがなかったのである。

<6-11>大事なことは皆リクルートから教わった(柳谷杞一郎)

「人という資産」がいちばん含みを生むということを証明したのがリクルートの経営だったんじゃないかな。

<6-12>毒草を食べてみた(植松黎)

猛毒と無毒のトリカブトをどう見分けるかといえば、熱心な研究者は根をかじってみる。味だけみてすぐ吐き出せば、そう心配もいらない。アコニチン類が含まれている場合は、舌に触れただけでびりっとした衝撃が口中に走り、痛いような熱いような、どうしようもないしびれが数時間も残る。

<6-13>食い道楽ひとり旅(柏井壽)

概して、大阪人は京都人を苦手としていて、逆もまた真なり。

<6-14>死体を科学する(上野正彦)

普通人は死亡すると、神経系の緊張が緩む。したがって瞳孔括約筋も弛緩し拡大する。ところが唯一、死んでいるにもかかわらず瞳孔が縮小するケースがある。それが有機リン系の農薬中毒を起こした場合である。

<6-15>3年で辞めた若者はどこへ行ったのか(城繁幸)

なぜ企業はピカピカの新人にこだわるのか。理由は簡単。年齢で人の価値が決まる組織においては、それが一番安上がりだからだ。

<6-16>人生を変える80対20の法則(リチャード・コッチ)

やみくもに顧客を追いかけると、マーケティングと販売のコストがエスカレートし、流通コストがかさむ。そして、それがいちばん危険な落とし穴なのだが、値下げ競争に巻き込まれやすい。

<6-17>考える力をつける哲学の本(ルー・マリノフ)

他人に接する時は、自分の目的を果たすための手段とみなすのではなく、その人を目的そのものとみなすこと。

<6-18>「最後」の新聞(山田泰)

フリーペーパーにしなかった理由は3つあります。1つはフリーペーパーはどんなに早く進行しても3日後になってしまう。新聞のように昨夜の記事を今朝の紙面に掲載するというのが不可能なのです。インターネットの時代には読者が情報を消化する期間が極めて短くなっています。読者に満足を与えられる有効期限を、私はもっとも長くても1日半くらいではないかと考えています。2つ目は読者との接点、つまり販売拠点とコストです。リクルートが大胆な投資をした「R25」の設置個所でさえ山手線を中心に約2,000か所という状況です。これ以上の設置個所の増加は大幅なコストの増加を伴います。3つ目は読者と製作者側のコミュニケーションの質の違いです。0円という価格設定は最初から読者の満足度の保証を放棄していますから、読者も編集側に何も求めないでしょうし、求めたとしてもそれが答えられなくても売り上げにはなにも影響が出ません。そういった意味では、フリーペーパーというメディアはコンテンツを育てるというベースにはまったくならないといってよいでしょう。

<6-19>セブンイレブンに学ぶ超変革力(木下安司)

人は理由があるから反対するのではなく、反対したいから理由を見つけ出す。

<6-20>どこまでやったらクビになるか(大内伸哉)

日本では、不倫は刑法上の犯罪とはなりませんが、民法上の不法行為に該当する可能性はあります。民法上の不法行為となるということは、加害者とされる方が被害者に損害賠償を支払わなければならないということです。

<6-21>読書力(齋藤孝)

私が子供に読み聞かせた経験の中でお薦めしたいと思う絵本は「ギルガメッシュ王ものがたり」「ギルガメッシュ王のたたかい」「ギルガメッシュ王のさいごの旅」の3部作だ。これほど素晴らしく、しかも読みやすい本が数千部しか売れていないのはショックであった。本の価値に対して、あまりにも部数が少なすぎる。

<6-22>人間の基本(曽野綾子)

辛いことをしない人は何ももらえませんね。お金も達成感もなくて当たり前です。何もしなかったんですから。それを不平等だの、社会が間違っているの、といわれると、働いた人たちは怒りますよ。

<6-23>組織戦略の考え方(沼上幹)

組織の腐敗傾向をもたらす2つのメカニズムに注目する。2つのメカニズムのキーワードは「ルールの複雑怪奇化」「成熟事業部の暇」である。

<6-24>「クビ!」論。(梅森浩一)

だいたいにおいて、業績が悪い人というのは「要領が悪い人」なのです。

<6-25>間違いだらけの野菜選び(内田悟)

旬の野菜の8つの特徴は次の通りです。①野菜は丸くなる。②大きすぎない。だけどずっしり重い。③緑色が淡い。④形や葉脈が左右均等で美しい。⑤杯軸が小さめでまっすぐに並んでいる。⑥ひげ根の跡がまっすぐに並んでいる。⑦次世代につながる生命力のしるし=根・芽・子室の数が多い。⑧腐るのではなく、枯れる。