ずーーーっと思い続けてきたことがいろいろある。そうかと思えばふと思いついたこともある。それらを文章にしたくなったのが始まりである。その時々、それらはすべて真剣に考えて書いたつもりである。思い入れの強いものもあれば、書いた瞬間に忘れてしまうようなものもある。今これらを振り返って思うのは、「へー、そんなことを考えていたんだ」、「今とはちょっと違うな」というものがある。
コラムを書くにあたりいろいろとテーマを探すが、できることなら違ったものを選びたい。しかし、数が増えてくるとそれもままならない。書いてみて、あれっ、どこかで書いたような? と、いうものが時としてある。調べてみるとしっかりと書いていた。しかし、内用はかなり違っていた。これはどうしたものか? 同じテーマであるにもかかわらず内容が変わっているのである。主義主張が変わるというのはよくない。基本原則をコロコロ変えてはいけない。等々、否定的なことが多く浮かんでくる。
人間というものは日々変化する。新しい知識や環境の変化で、自分自身が変わる場合や変えざるを得ない場合が出てくる。年を取ることで今までできたことができなくなることもある。これは否定することができない。そうすると、自分自身の考え方を変えなければならなくなってくる。これらのことを考えてみると、ひとつのテーマでいくつもの文章が出てきても何ら不思議ではなくなってくる。むしろその方が思考の変遷を感じることができて面白いかもしれない。時間とともに劣化するものもあれば、より研ぎ澄まされるものもある。何かを文章に出来るということは、その件について真剣に考えている証拠である。常に多くのことに興味を持って観察を続け、それらを自分なりの文章で書き続けていこうと思う。
と、まあ自分を肯定したものの、何かすっきりとしないものが残るのはなぜだろうか?