その32

<32-1>薬が人を殺している(内海聡)
 
病院でストライキが行われている間のイスラエル国内における死亡率が半減したのです。ちなみにイスラエルで過去にこれほど死亡率が低い値を示したのは、それよりおよそ20年前にやはり医師がストライキを起こした時以来のことだそうです。
 
<32-2>最新!腸内細菌を味方に付ける30の方法(藤田紘一郎)
 
エボラ出血熱ウイルスは、アフリカのジャングルにすむオオコウモリに共生するウイルスです。オオコウモリの中では、オオコウモリの体を守る働きをしている、おとなしいウイルスです。ところが、人間の体内に入ると一変して猛毒性を示す、非常に怖いウイルスとなります。人間が勝手にオオコウモリのすむ地域に侵入しなければ、出血性ウイルスを人里に持ち帰ることはなかったのです。
 
<32-3>京都嫌い(井上章一)
 
名はふせるが、三井寺のある僧侶に、こうつげられたことがもある。「祇園も先斗町も、わしらでもっているようなもんや。わしらがあそびにいかへんかったら、芸子や舞妓のおるところは、つぶれてしまうやないか」
 
<32-4>TPP黒い条約(中野剛志・編)
 
仮に国民誰もがいずれかの公的医療保険制度に加入するという大きな枠組みは維持されたとしても、たとえば医薬品や医療機器の価格決定のしくみや知的財産権が見直されるだけでも、わが国の国民皆保険制度はその悪影響を受けることになる。つまり、いかに表面的に言いつくろったところで、医療もTPPの対象となるのだ。
 
<32-5>東大病院を辞めたから言える「がん」の話(大場大)
 
私自身も東大病院時代は早朝から深夜まで勤務していましたので、時給に換算すると飲食店のアルバイト給与レベルということになります。
 
<32-6>食をめぐるほんとうの話(阿部尚樹、上原万里子、中沢彰吾)
 
食品は、とりわけ先進国においては、「絶対に安全である」ということが常識となっています。その意味するところは、どんなに安い値段で販売されているとしても、それが”食品”として販売される限り、その商品を食べたり飲んだりして、その商品が原因となった健康被害が決して起こってはいけない、ということです。
 
<32-7>水の未来(沖大幹)
 
死なないためには1日2~3リットルの飲み水でぎりぎり足りるとしても、少なくともその10倍、日本の場合には100倍もの水を、健康で文化的な人間らしい生活のためにわれわれは使っているのである。
 
<32-8>なぜ中国は覇権の妄想をやめられないのか(石平)
 
毛沢東も鄧小平も成しえなかった中華秩序の再建という歴史的偉業を達成できれば、習近平氏自身が毛沢東と鄧小平を超える偉大な指導者、そしてかつての漢の武帝や唐の太宗などの中華皇帝をも超える偉大な指導者、それこそ真の天命を受けた中華帝国の偉大なる皇帝となって歴史に名を残せる。そしてこの栄光は、すでに彼自身の手の届く範囲内にあるのだ。だからこそ、たとえアメリカという強大な力が障害物としてその行く道を塞いでいるとしても、この道が紛争や戦争再来を意味する危険なものであっても、習近平はその道を歩むしかない。これは中華帝国の新しい皇帝となった彼にとっての宿命であり、「天命」なのである。
 
<32-9>コンビニコーヒーは、なぜ高級ホテルより美味しいのか(川島良彰)
 
焙煎後のコーヒー豆から炭酸ガスが出て香りが抜けることは、コーヒー業界では一般的に知られています。しかし、これまでそれに構わず、製造ラインが作りやすくコストの掛からない方法で製品を作り販売してきました。